オンチェーンの世界は、ここ数年で「一部のクリプトユーザーのもの」から、「より多くの人が触れ始めるインフラ」へと変化してきました。そのなかで、Ethereum L2としてスタートしたBaseは、単なるチェーンの1つではなく、「人とビルダーを支えるオープンなスタック」へと進化しようとしています。
本記事では、Base が2025年7月に開催した大型イベント「A New Day One」で発表された内容を整理しながら、次の点をビジネス視点から解説していきます。
- Baseによる各プロダクトの全体像
- ソーシャル・決済・IDを一体化した「Everything App」としての方向性
- クリエイターや企業・開発者にとっての意味合い
業界注目のプロジェクトの全体像を、本記事でぜひご確認ください。
Base誕生から「A New Day One」まで─アップデート内容を一挙解説
Baseが誕生したのは約2年前。「イノベーション・クリエイティビティ・自由」を育むグローバル経済をつくることを掲げ、Ethereum L2としてスタートしました。その誕生以来、Baseは誰もがオンチェーン環境を日常的に使えるようにするために、以下のようなポイントに注力してきました。
- 1秒未満の高速処理
- 1セント未満の低コスト
- 開発者が使いやすいツール群の提供
その結果、多様なアプリやプロジェクトが集まるエコシステムが形成されつつあります。
今回のイベント「A New Day One」は、こうした積み重ねの延長線上で、「オンチェーンのあらゆる体験を、より多くの人が当たり前に使えるようにする」ための新たなステップと位置付けられます。
ここからは、イベントで発表された主なアップデートを整理していきます。
- The New Base Family─「チェーン」から「オープンなスタック」へ
- ブランドビジュアルも刷新
- ウォレットから「オープンソーシャルネットワーク」へ
- オープンソーシャルネットワーク:Farcaster上で動く新しいフィード
- Everything Onchain in One Place─オンチェーン体験をひとまとめに
- チャット機能の進化:XMTPによる「会話+体験共有」
- Base Account:ユーザーが所有するユニバーサルID
- Base Pay:USDCで最速チェックアウトを目指す決済レイヤー
- まとめ:「A New Day One」が示すもの─すべてBase上で、すべてオープンに
- Base公式情報のご案内
- ご注意事項
- ブロックチェーン導入ならPacific Metaへ
The New Base Family─「チェーン」から「オープンなスタック」へ

「A New Day One」においてBaseは、自らを単なるチェーンではなく、人とビルダーを支えるオープンなスタックとして再定義しました。
その中心にあるのが、「Base Chain」「Base Build」「Base App」という3要素です。ここから、ひとつずつ紹介していきます。
1. Base Chain:グローバル経済を支えるオープンネットワーク
これまで「Base」と呼ばれていた Ethereum L2 は、今後「Base Chain」として発展していきます。
安全性・高速性・低コストという特徴はそのままに、Superchain上でグローバルなオンチェーン経済を支える基盤となることを目指しています。
また、今回の発表では、Flashblocksのメインネットローンチも告知されました。その主なポイントは次の通りです。
- ブロックタイム:2秒→200ミリ秒へ短縮
- 約10倍の高速化を達成
これらはユーザー体験の向上だけでなく、トレーディングやミニアプリ利用など、高頻度でのオンチェーン操作を前提としたサービスにとって重要なインフラ強化と言えます。
2. Base Build:ビルダーのためのエコシステム支援
さらに、開発者・ビルダーの支援も強化されました。今回新たに登場した「Base Buildダッシュボード」では、ミニアプリの開発から成長、収益化までを一貫してサポートします。
- プロダクトの状況管理
- 成長指標の可視化
- 収益化に向けた導線設計
といったポイントを、一つのダッシュボードから確認できるようになります。
こういったアップデートからも、Baseがエコシステムとして、ビルダー側が「継続的に作り続けられる環境」を整備しようとする姿勢がうかがえます。
3. Base App:オンチェーンの新しい“ホーム”
そして、ユーザー側の体験を大きく変えるのが「Base App」です。
これは、旧「Coinbase Wallet」が進化したもので、単なるウォレットではなく、オンチェーン体験の“Everything App”として設計されています。
Base Appでは、次のような機能を1つのアプリに集約しています。
- ソーシャル
- アプリ(ミニアプリ)
- チャット
- 決済
- トレーディング
- クリエイターの収益化
ブランドビジュアルも刷新

機能面のアップデートに合わせて、今回ブランドのビジュアルアイデンティティも刷新されました。アーティストやビルダー、コミュニティと共に作り上げたデザインは、よりオープンで親しみやすい世界観を志向しています。
ウォレットから「オープンソーシャルネットワーク」へ

今回、このようなリニューアルを通して、旧「Coinbase Wallet」は、あらゆるオンチェーン体験を集約したまったく新しいアプリとして再定義されました。
Baseが前提とするのは、「次のインターネットは、大手プラットフォームではなく、クリエイターやコミュニティから生まれる」という考え方です。そのため、Base Appは単なる資産管理ツールではなく、“オープンソーシャルネットワーク”として設計されています。
特徴的なポイントとしては、以下が挙げられます。
- 投稿やデータの所有権はユーザー自身に帰属
- 創作物から直接収益化できる仕組み
- アカウントや投稿データをアプリ間で持ち運べる
Base App上では、ユーザーは投稿・取引・チャット・収益化をシームレスに行うことができます。
オープンソーシャルネットワーク:Farcaster上で動く新しいフィード
従来のSNSでは、プラットフォームがコンテンツとデータを管理し、多くの価値を取り込む構造になりがちです。一方、分散型ソーシャルには、ユーザー自身がデータとコンテンツの所有者となれるという特長があります。
Base Appの新しいソーシャルフィードは、分散型ソーシャルプロトコルである「Farcaster」上で動作します。
これにより、クリエイターはフォロワー数や特定プラットフォームへの依存度を下げ、よりオープンな環境で活動することが可能になります。主なポイントは次の通りです。
投稿から直接稼ぐ(Zora連携)
- すべての投稿は「コイン化」され、購入されるとクリエイターに収益が入る
- トークン化された投稿を通じて、ファンとの新しい関係性を築くことが可能
ネットワークのアクティビティが見える
- 友人やコミュニティメンバーが何を売買しているかをフィード上で確認可能
- 数タップで同じ取引に参加できるため、「見つける」と「試す」がよりシームレスに
投稿自体が報酬の対象に(期間限定のインセンティブ)
- アプリ内で積極的に投稿・交流するクリエイターに対し、週次報酬が支払われる期間限定のインセンティブプログラムも用意されています。
Everything Onchain in One Place─オンチェーン体験をひとまとめに
また、これまでオンチェーンの体験の多くは複数のアプリやサービスを行き来することが前提となっていました。そんな中、Base Appでは、ミニアプリ、トレード、決済、チャットなどを1つのアプリに統合し、「オンチェーンでできること」を一箇所に集約しています。
具体的な特色は次の通りです。
ミニアプリの探索
リリース初日から、すでに数百のミニアプリが利用可能です。代表例としては次のようなものが挙げられます。
- Remix:AIを使って数分でゲームを作成・共有できるミニアプリ
- Noice:クリエイターへの自動チップを実現するサービス
- Decentralized Pictures:映画制作をオンチェーンで支援するプロジェクト
数百万のトークンにアクセス
オンチェーン資産の購入・売却・スワップをシームレスに実行可能。トークン取引とソーシャル体験が近接したUIの中で提供されます。
USDCのタップ送金
NFCを用いた無料かつ即時のUSDC送金に対応し、近距離の対面決済や個人間送金を、より手軽なものとしています。
プロフィールのカスタマイズとUSDCリワード
プロフィールを自由にカスタマイズし、自分らしいオンチェーンIDを演出可能。また、USDC残高に対して、最大4.1% APYのリワードが提供される仕組みも用意されています(※)。
※詳細条件はアプリ内をご確認ください。
チャット機能の進化:XMTPによる「会話+体験共有」
Base Appのチャット機能には、暗号化メッセージングプロトコルであるXMTPが採用されています。これにより、チャットは単なるテキストのやり取りではなく、「オンチェーン体験の共有」の場へ変化していきます。
チャット上からは、次のようなことが可能です。
- ミニアプリの共有
- 送金
- AIエージェントとのチャット
- 完全なエンドツーエンド暗号化によるセキュアな通信
コミュニティづくりを支える機能
チャットを起点にコミュニティをつくり、メンバーと対話しながらプロジェクトを進めることが容易になります。
AIエージェントとの連携
ポートフォリオ管理やオンチェーン取引など、一部の操作はAIエージェントに任せながら行うことが想定されています。
チャット内からUSDC送金
チャット画面から直接USDC送金を行うことで、「会話」と「決済」が一体となった体験を提供します。
Base Account:ユーザーが所有するユニバーサルID

Base Appに登録すると、自動的に「Base Account」が作成されます。これは、チェーンやアプリをまたいで利用できるユーザー所有型のユニバーサルIDです。
- 複数のアプリをまたいで「Sign in with Base」が利用可能
- IDはユーザー自身の所有物として扱われる設計
- 管理はBase Appまたはこちらのページから操作可能
Web2における「ログインID」が企業ごとに分断されていた状況に対して、オンチェーンの世界では、ユーザー中心のID管理への転換が進みつつあると言えます。
Base Pay:USDCで最速チェックアウトを目指す決済レイヤー

「Base Pay」は、Base Accountと連携して動作するUSDC決済の仕組みです。ユーザーは一度自身の名前・住所・メールアドレスなどを登録しておけば、対応する加盟店では数秒で決済を完了できます。グローバル・低コストかつ効率的な決済が可能となるのです。
Shopifyとの連携
さらに、Base Payは、ECプラットフォームの「Shopify」 とも連携を開始しています。これにより数百万のShopify加盟店でUSDC決済が提供可能となり、今後米国では、顧客に対して一定の割合のキャッシュバックが提供される予定です。加盟店側は、受け取ったUSDCを自動で現地通貨に換金でき、外貨手数料も発生しない設計です。
こちらのBase Pay は、開発者や加盟店であれば誰でも導入できるよう設計されているのも特徴の一つです。今後の他国での展開にも期待の声が高まっています。
まとめ:「A New Day One」が示すもの─すべてBase上で、すべてオープンに
今回の発表によって、Baseは次の要素を一体的に提供する構想を打ち出しました。
- ソーシャル
- ID
- アプリ
- 決済
これらすべてをBase上で、開かれた形で結びつけていくことを目指しています。
また、Baseは今後も「オープンソース」「オープンスタンダード」「オープンな市場」という姿勢を維持するとしています。しかし、Baseが描く未来は、決してBase単体でつくるものではありません。毎日Base上で構築を続ける、数千の開発者・クリエイター・コミュニティと共に形作られていくものです。
オンチェーンの経済圏が拡大するなかで、Baseは「技術」と「ユーザー体験」、そして「ビルダーエコシステム」を一体で設計することで、次のインターネットの姿を模索していると言えるでしょう。
Base公式情報のご案内
最後までお読みいただきありがとうございました。Baseについてもっと知りたい方は、公式サイトもご覧ください。
- Base公式サイト:https://www.base.org
Base公式SNS・コミュニティ
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ご注意事項
※本記事はBaseにより2025年7月に執筆された原文をPacific Metaが翻訳・編集したものです。
※本記事で説明している報酬付きプロダクトについて、Coinbaseはこれらを有価証券の提供とみなす意図はありません。また、これらのプロダクトを購入することは、有価証券への投資と同じものではありません。
※報酬率(最大 4.1% APY)は変更される可能性があり、Coinbase の裁量で決定されます。報酬率は、対象ユーザーに対してアプリ内で表示されます。
※Baseアプリで提供される「USDC Rewards」は米国内で順次展開されており、その他地域では利用できません。また、米国のBaseアプリ利用者が報酬を獲得するにはCoinbaseアカウントの連携が必要です。
※本記事には、まだ提供が開始していない、または第三者が提供する予定の機能やサービスに関する記述が含まれています。これらの将来予測に関する記述は現時点の計画に基づいており、予告なく変更または延期される可能性があります。
※本コンテンツは教育目的のみを意図しており、金融アドバイスや売買の推奨を行うものではありません。
※各機能の利用にあたっては、Base Account および Baseアプリの利用規約、ならびに Base利用規約が適用されます。
ブロックチェーン導入ならPacific Metaへ
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