コインチェック株式会社は2026年3月12日、運営する暗号資産取引サービス「Coincheck」において法人口座数が1万件を突破したと発表した。2026年2月末時点での集計結果としている。ビットコインなどの暗号資産を財務戦略に組み込む「クリプト・トレジャリー」の広がりが法人の利用拡大の背景にある。同社はグループ各社と連携し、事業法人の暗号資産活用を包括的に支援する体制を強化している。
発表内容の詳細
法人口座数増加の背景には、企業が暗号資産の保有や運用を主体的な事業活動として位置づける「クリプト・トレジャリー事業」の進展があります。これは従来の財務戦略としての投資をさらに発展させ、事業ポートフォリオの一要素として暗号資産を組み込む取り組みを指します。
こうした需要に対し、同社は事業法人および機関投資家向けサービス「Coincheck Prime」を提供しています。同サービスでは1,000万円相当以上の預託残高または取引を希望する顧客を対象に、専門の担当者が大口OTC取引やカストディサービスなどのサポートを行っています。
また、同社はグループシナジーを活かした支援体制の構築も進めています。Coincheck Group N.V.傘下の暗号資産運用会社である3iQ Digital Holdings Inc.や、ステーキングサービスを提供する株式会社Next Finance Techと連携を開始しました。これにより、暗号資産の取引・保管・運用を総合的に支援できる体制を整えています。
今後の展開
同社は変化する市場環境や企業ニーズに的確に対応するため、サービスの高度化と体制強化に取り組むとしています。暗号資産を活用した新たな財務・事業戦略を支えるインフラとして、事業法人の持続的な企業価値向上に貢献していく方針を掲げています。
編集部コメント
暗号資産投資が個人のみならず法人にも広がっていることを示す大きなニュースです。昨年話題になったクリプト・トレジャリーという概念が浸透しつつある中、法人口座1万件突破は市場の成熟を示す一つの指標といえるでしょう。今回のニュースで取り上げたような取引・保管・運用を一気通貫で支援できるサービスは、参入を検討する企業にとって心強い環境といえます。一方で、足元では暗号資産市況の不安定さが続いているだけに法人からの暗号資産需要がこうした局面でも増えていくのかは、今後もウォッチしていく必要がありそうです。