SEC、現物イーサリアムETFのオプション取引に関する判断を延期

米国証券取引委員会(SEC)は、現物資産を裏付けとするイーサリアム(ETH)のETF(上場投資信託)におけるオプション取引の導入について、判断を延期することを決定しました。この延期により、BlackRockやBitwiseなどの主要な資産運用会社が申請していたオプション取引の開始は、2024年11月まで持ち越されることになります。暗号資産市場における投資手段の多様化に向けた重要なステップとして、規制当局による慎重な審査が続いています。

決定の内容と対象となるファンド

SEC、現物イーサリアムETFのオプション取引に関する判断を延期

SECは、ナスダックISE(Nasdaq ISE)が提案していたBlackRockの「iShares Ethereum Trust(ETHA)」に関するオプションの上場および取引を認めるルール変更について、判断期限を延長しました。これに合わせて、NYSE American(ニューヨーク証券取引所アメリカン)が提出していた、Bitwiseの「Bitwise Ethereum ETF(ETHW)」、Grayscaleの「Grayscale Ethereum Trust(ETHE)」、および「Grayscale Ethereum Mini Trust(ETH)」のオプション取引に関する提案も同様に延期されています。

SECは延期の理由として、提案されているルール変更を十分に検討するために、より長い期間を指定することが適切であると説明しています。この判断は証券取引法第19条(b)(2)に基づいたもので、規制当局が複雑な金融商品の影響を評価する際によく用いられる手続きとされています。

業界への影響とビットコインETFとの比較

今回の延期は、SECがBlackRockの現物ビットコインETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」のオプション取引を承認した直後に行われました。ビットコインETFのオプション取引承認は、市場の流動性を高め、機関投資家を惹きつける大きな進展と見なされています。

イーサリアムETFにおいても、オプション取引(あらかじめ決められた価格で資産を売買する権利を取引する仕組み)が導入されれば、投資家は価格変動に対するヘッジ(リスク回避)や、より柔軟なリスク管理が可能になると期待されています。一方で、現物イーサリアムETFは7月23日のローンチ以来、全体として資金流出に直面している側面もあり、オプション取引の導入が新たな資本流入の呼び水となるかどうかが注目されています。

今後のスケジュール

SECが示した新たな判断期限は、以下の通りです。

  • ナスダックISE(BlackRock ETHA):2024年11月10日
  • NYSE American(BitwiseおよびGrayscale関連):2024年11月11日

これらの期日までに、SECは提案を承認、却下、またはさらなる手続きを開始するかを決定することになります。また、最終的な承認にはSECだけでなく、CFTC(商品先物取引委員会)やOCC(証券保管振替機構)といった他の規制当局との連携も必要になるとされています。

ポイント

  • SECは、BlackRock、Bitwise、Grayscaleの現物イーサリアムETFに関連するオプション取引の判断を2024年11月まで延期しました。
  • 延期の理由は「提案内容を十分に検討するための時間を確保するため」とされており、規制当局の慎重な姿勢が示されています。
  • 先んじて承認されたビットコインETFのオプション取引と同様に、イーサリアム市場においても流動性の向上や機関投資家の参入を促す要因として期待されています。
  • 次の重要な節目は、11月10日および11日に設定された新たな判断期限となります。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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