ビットコインが週足安値を更新、地政学リスクと米株安が重石に

ビットコイン(BTC)は2026年4月3日、中東情勢の緊迫化に伴う地政学リスクの再燃や米国株式市場の下落を受け、週足安値を更新しました。主要メディアのCointelegraph(コインテレグラフ)やBloomberg(ブルームバーグ)の報道および市場データによると、ビットコイン価格は一時66,000ドルを下回る水準まで下落しています。リスクオフの姿勢が強まる中、今後の価格動向や市場の安全性について、専門家の間でも見解が分かれています。

地政学リスクとマクロ経済要因による市場の冷え込み

ビットコインが週足安値を更新、地政学リスクと米株安が重石に

今回のビットコイン価格の下落は、ホルムズ海峡の閉鎖リスクに伴う原油供給への不安と、それに連動した米株式市場の弱含みが主な要因とされています。米ナスダック総合指数が2%を超える下落を見せる中、リスク資産とされるビットコインも同様の売り圧力にさらされました。CoinGlass(コイングラス)のデータによれば、過去24時間で仮想通貨市場全体では4億ドルを超える清算が発生しており、投資家の間では慎重な姿勢が広がっています。

アナリストによる予測の乖離:1万ドルから3.4万ドルまで

ビットコインの今後の底値について、主要アナリストの見解は対照的です。

Bloomberg Intelligence(ブルームバーグ・インテリジェンス)のシニア・コモディティ・ストラテジストであるマイク・マクグローン氏は、ビットコインが長期的に10,000ドル付近まで下落する可能性があると警告しています。同氏は、2020年から2021年にかけての流動性拡大が起こる前の価格水準が10,000ドル前後であったことを根拠として挙げています。

一方で、ARK Invest(アーク・インベスト)のキャシー・ウッドCEOは、ビットコインが過去の弱気相場で見られたような85%以上の暴落を繰り返す段階は脱したとの見解を示しています。一部のアナリストは、今回のサイクルにおける底値を34,000ドル付近と予測しており、資産クラスとしての成熟を背景に、極端な暴落は回避されるとの見方も根強く存在します。

セキュリティリスクの再燃:Drift Protocolでの巨額流出

市場が不安定な中、技術的な脆弱性を突いた事件も発生しています。Solana(ソラナ)ベースのデリバティブプロトコルである「Drift Protocol(ドリフト・プロトコル)」において、2億8,000万ドル規模のエクスプロイト(脆弱性を利用した不正流出)が報告されました。これは2026年に入ってから最大規模の流出事件とされており、スマートコントラクトのコード自体よりも、署名権限やインフラ側の不備が狙われた可能性が指摘されています。市場の不確実性が高まる中で発生したこの事件は、Web3業界における運用セキュリティの重要性を改めて浮き彫りにしています。

ポイント

  • ビットコインは地政学リスクと米株安を背景に、66,000ドルを下回る週足安値を記録しました。
  • Bloombergのアナリストは、長期的に10,000ドルまで下落する可能性を指摘し、警戒を促しています。
  • キャシー・ウッド氏は、ビットコインの成熟を理由に、過去のような壊滅的な暴落は起こりにくいと主張しています。
  • Solana上のDrift Protocolで2億8,000万ドル規模の不正流出が発生し、2026年で最大級の被害額となっています。
  • 過去24時間で4億ドル以上の仮想通貨ポジションが清算されており、市場全体でリスクオフの動きが加速しています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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