メタプラネットは2026年12月期第1四半期において、5,075BTCを新たに追加購入したことを発表しました。これにより同社の累計保有枚数は40,177枚に達し、世界の公開企業におけるビットコイン保有量ランキングで第3位に浮上しています。ビットコインを中核に据えた同社の財務戦略は、保有量の拡大とともに、関連事業の展開を含めた新たなフェーズに移行していると見られます。
保有量拡大と世界ランキングの変動
メタプラネットが2026年4月2日に公表した情報によると、同社は当四半期に約636億円を投じて5,075BTCを取得しました。ビットコイン保有企業のデータを集計するBitcoin Treasuriesの統計では、今回の追加購入によって同社の保有量は米国のMARA Holdingsを上回ったとされています。
この結果、メタプラネットは世界の公開企業の中でマイクロストラテジーなどに次ぐ第3位のビットコイン保有企業となりました。ランキングが上昇した背景には、メタプラネットによる継続的な買い増しに加え、これまでの上位企業であったMARA Holdingsによる11億ドル規模のビットコイン売却があったことが影響しているとされています。
オプション取引を活用した取得コストの低減
同社の財務戦略における独自性は、単なるビットコインの現物保有に留まらず、オプション取引(将来の特定の期日に、あらかじめ決められた価格で資産を売買する権利を取引すること)を活用している点にあります。同社はこの「ビットコイン・インカム事業」を通じて、当四半期に29億6,900万円の売上高を計上しました。
この事業収益をビットコインの取得原価から控除することで、当四半期における実質的な1BTCあたりの純取得単価は約1,195万円にまで低減したと説明されています。これは、同期間の平均購入価格である約1,254万円と比較して低い水準であり、運用手法を工夫することで効率的な資産形成を図っていることが示されています。
関連事業の拡大と戦略的背景
メタプラネットはビットコインの蓄積と並行して、事業基盤の拡充も進めています。2026年3月には日本と米国に完全子会社を設立し、ビットコイン関連事業をグローバルに拡大する方針を明らかにしました。
また、日本円と価値が連動するステーブルコイン(価格の安定を目指した暗号資産)を発行するJPYC社に対し、最大4億円の投資を行うことも決定しています。これにより、ビットコインとステーブルコインの両方に対応したウォレットサービスの提供などが想定されています。同社のCEOは法定通貨を不安定なものと位置づけており、一連の動きはビットコインを中心とした新しい金融インフラの構築を目指す戦略の一環であると考えられます。
ポイント
- 2026年第1四半期に5,075BTCを追加購入し、累計保有量は40,177枚に到達しました。
- 米MARA Holdingsの売却と自社の買い増しが重なり、世界の公開企業における保有量ランキングで3位に浮上しました。
- オプション取引を活用したインカム事業の収益により、ビットコインの実質的な取得単価を市場価格より低く抑えています。
- 日米での子会社設立やJPYC社への投資を通じて、ビットコインを軸とした事業エコシステムの拡大を推進しています。
- CEOは法定通貨の不安定さを指摘しており、ビットコインを主要なリザーブ資産とする戦略の必然性を強調しています。