Cosmos(コスモス)エコシステムで広く利用されてきた非カストディ型ウォレット「Leap Wallet(リープ・ウォレット)」が、2026年5月28日をもってすべてのサービスを終了することを発表しました。数十万人規模のユーザーが影響を受けると見られており、開発チームは他のウォレットへの早期移行を推奨しています。本件は、競争が激化するウォレット市場における主要プロトコルの撤退事例として、業界内で注目されています。
2026年5月に全プロダクトを段階的に停止
開発チームの発表によると、2026年5月28日を期限として、Leap Walletに関連する一連のプロダクトがすべて機能を停止します。対象となるサービスは、ブラウザ拡張版およびモバイル版(iOS/Android)のLeap Wallet、Compass Wallet、Leap WebApp、交換プラットフォームのSwapfast、Cosmos Hubバリデーター、そしてCosmos Snaps(MetaMaskでCosmos系資産を扱うための拡張機能)に及びます。
サービス終了の日までは既存の機能が維持されるため、ユーザーは引き続き残高の確認、資産の送金、ステーキングの管理、およびリカバリーフレーズ(秘密鍵を復元するための英単語の羅列)のエクスポートを行うことが可能です。
ユーザーに求められる移行作業と資産の安全性
Leap Walletはユーザー自身が秘密鍵を管理する「非カストディ型」のウォレットです。そのため、資産自体はウォレットアプリ内ではなくブロックチェーン上に記録されています。ユーザーは現在使用しているリカバリーフレーズや秘密鍵を別の対応ウォレットにインポートすることで、同じアドレスと残高を引き続き利用できます。
開発チームは、資産を別のアドレスに送金する必要はないと説明しており、以下のウォレットを移行先の選択肢として挙げています。
- Keplr(ケプラー:Cosmosエコシステムで主流のウォレット)
- MetaMask(メタマスク:世界的に利用されている主要ウォレット)
- Phantom(ファントム:Solanaや複数チェーンに対応したウォレット)
- Rabby(ラビー:Ethereum系エコシステムで利用されるウォレット)
サービス終了の背景と業界への影響
今回の決定について開発チームは、暗号資産およびインターチェーン(異なるブロックチェーン同士を繋ぐ技術)の未来への信念は変わらないとしつつも、苦渋の決断であったことを明かしています。背景には、ウォレット分野におけるマルチチェーン対応やユーザー体験(UX)向上を巡る競争の激化、およびプロダクトの差別化が困難になっている市場環境の変化があると見られます。
Cosmosエコシステムにおいて重要なインフラを担ってきたプロジェクトの終了は、他のウォレットプロバイダー間のシェア争いや、エコシステム内でのユーザーの再配置を促す可能性があります。
ポイント
- 2026年5月28日に、Leap Walletを含むすべての関連プロダクトがサービスを終了します。
- 非カストディ型であるため、リカバリーフレーズを他社ウォレットにインポートすれば資産は引き続き管理可能です。
- 移行先としてKeplr、MetaMask、Phantom、Rabbyなどの利用が推奨されています。
- サービス終了までは送金やステーキング管理、秘密鍵のエクスポートといった既存機能が利用できます。
- ウォレット市場の競争激化と差別化の難しさが、今回のサービス終了の背景にあると見られます。