米マイクロストラテジーは2026年3月、優先株式「Stretch(STRC)」を通じて15.6億ドルの資金調達を実施しました。この調達資金は同月のビットコイン(BTC)購入額の約半分に充てられており、市場環境の低迷により資産の清算を余儀なくされる競合他社とは対照的な動きを見せています。デジタル資産を財務資産として保有するDAT(Digital Asset Treasury)セクターにおいて、同社の継続的な蓄積戦略が際立つ形となりました。
優先株式「STRC」の活用と資金調達の背景
マイクロストラテジーが2026年3月に調達した15.6億ドルは、同社が発行する「Stretch(STRC)」と呼ばれる優先株式によるものです。STRCは、配当率が月ごとに調整される永久優先株(償還期限のない優先株式)としての性質を持つとされています。同社はこれまでビットコインの購入資金を普通株式の発行などで賄ってきましたが、現在は優先株式による資本調達へ重点を移していると見られます。今回の調達資金は、同月に行われたビットコイン買い増し費用の約50%をカバーする原資となりました。
DATセクターにおける戦略の二極化
マイクロストラテジーがビットコインの蓄積を継続する一方で、デジタル資産財務(DAT)セクターの他の企業では、保有するビットコインを売却・清算する動きが広がっています。2025年後半からの市場価格の下落や低迷を受け、多くのDAT企業が財務的な圧迫から資産の売却を余儀なくされているとされています。これに対し、外部からの資本調達を維持し、下落局面でも購入を続けるマイクロストラテジーとの間には、戦略面での明確な差が生じています。
ポイント
- 2026年3月に優先株式「STRC」を通じて15.6億ドルの資金調達を完了しました。
- 調達した資金は、同月のビットコイン購入額の約半分に充当されています。
- 財務戦略の主軸を普通株式から、利回り調整型の優先株式(STRC)へと移行させています。
- 市場の低迷により他社がビットコインを売却する中で、継続的な買い増しを行う独自性が示されました。
- DATセクター内において、資金調達能力を維持する企業と清算に追い込まれる企業の二極化が鮮明になっています。