TONがCatchain 2.0を正式有効化、ファイナリティを1秒未満に短縮

The Open Network(TON)のコアチームは、2026年4月7日に主要なプロトコルアップグレードの第3段階に到達し、Catchain 2.0を有効化しました。これにより、ベースチェーンとマスターチェーンの両方でコンセンサス(合意形成)が高速化され、ブロックのファイナリティ(決済確定までの時間)が大幅に短縮されます。ネットワークの処理能力が向上することで、よりリアルタイム性の高いアプリケーションの構築が可能になると見られます。

ファイナリティの短縮とネットワークの高速化

TONがCatchain 2.0を正式有効化、ファイナリティを1秒未満に短縮

今回のCatchain 2.0の導入により、これまで約2.5秒を要していたブロックのファイナリティが、200ミリ秒から400ミリ秒(0.2〜0.4秒)の範囲にまで短縮されました。このアップグレードは、個別のトランザクションを処理するベースチェーンと、ネットワーク全体の管理を行うマスターチェーンの両方に適用されています。

決済確定までの時間が1秒を大幅に下回ることで、ユーザー体験の向上や、高いスループット(処理能力)を必要とするWeb3サービスの展開に寄与する可能性があります。

アップグレードの経緯と運用上の対応

Catchain 2.0の有効化に向けて、2026年3月31日にはバリデータ(ネットワークの検証者)ノードのアップグレードが実施され、4月2日にはベースチェーンでの投票が行われました。これらの準備期間を経て、4月7日に最終的なアクティベーションが完了しました。

バリデータに対しては、ネットワークの安定性を確保するため、2026年4月12日まで高い運用警戒体制を維持することが推奨されています。また、事前に公開バグバウンティ(脆弱性報告制度)コンテストが実施されましたが、有効化の前にコンセンサスに関する重大な変更は必要なかったと報告されており、プロトコルの安全性が確認されています。

開発者およびインデクサーへの影響

ブロックのスループットが大幅に向上することに伴い、開発者やインデクサー(ブロックチェーンデータを抽出・整理する事業者)に対しては、Streaming API v2への移行が推奨されています。これは、従来よりも格段に増加するデータ処理量に対応するための措置です。

開発者は新しいAPIを利用することで、高速化されたネットワークの性能を最大限に活用したアプリケーション開発が可能になると見られます。

ポイント

  • ブロックの確定時間が約2.5秒から200〜400ミリ秒へと大幅に短縮されました。
  • 2026年4月7日にベースチェーンとマスターチェーンの両方で高速コンセンサスが有効化されました。
  • 大幅なスループットの向上に対応するため、開発者にはStreaming API v2への移行が求められています。
  • ネットワークの安定稼働を確実にするため、バリデータは4月12日まで警戒体制を継続する方針です。
  • 事前のバグバウンティ調査により、安全性が確認された上でのスムーズな導入となりました。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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