Aura Finance(オーラ・ファイナンス)は2026年4月10日、プロトコルの段階的な閉鎖(ワインドダウン)を目的とした提案「AIP-78」のガバナンス投票を開始しました。この決定は、提携先であるBalancer(バランサー)がveBAL(投票権を付与するトークンの仕組み)システムを終了することに伴うものです。特定の外部エコシステムに依存するプロトコルが、その基盤となるシステムの変更によって事業継続の判断を迫られた事例として、DeFi(分散型金融)業界において注目されます。
閉鎖に向けた2段階のスケジュールと資産の償還
提案されている計画「AIP-78」は、混乱を避けるため2つの段階に分けて実施される予定です。
第1段階では、AURAトークンの排出(新規発行による報酬)を停止し、プロトコルを資産の引き出しのみが可能な「ウィズドロー・オンリー・モード」へと移行します。その56週間後に開始される第2段階では、最終的な資産の償還が行われます。
この計画が承認された場合、Aura Foundation(オーラ財団)が保有するトレジャリー(財務資産)の100%が、トークン保持者に対して保有量に応じた比率(プロラタ)で分配されます。現時点での推定では、AURAトークン1単位あたりの償還価値は約0.0226ドルとされています。すべての償還プロセスが完了した後、Aura Foundationは正式に解散する見通しです。
提案の背景と利用者への影響
今回の閉鎖提案の主な理由は、BalancerにおけるveBALシステムの終了です。Aura FinanceはこれまでBalancerの投票市場を軸に運営されてきましたが、基盤となるシステムの変更により、現在の運営コストが提供できる価値を上回る状況になったと説明されています。
現在、Aura Financeを通じて流動性を提供しているユーザー(LP)に対しては、預け入れている資産をBalancerのネイティブプールへ移行することが推奨されています。
なお、AIP-78の投票は2026年4月12日に締め切られる予定であり、その結果によってプロトコルの最終的な運命が決定します。
ポイント
- BalancerのveBALシステム終了を受け、Aura Financeがプロトコルを閉鎖する提案(AIP-78)の投票を開始しました。
- 閉鎖プロセスは2段階で構成され、第1段階でトークン排出を停止し、56週間後の第2段階で最終的な資産償還を行う計画です。
- 財団の資産はすべてトークン保持者に分配される方針で、1 AURAあたり約0.0226ドルの価値が見込まれています。
- 現在の利用者は、Balancerのネイティブプールへの資産移行を推奨されています。
- 提携先のプロトコルの仕様変更が、依存関係にあるプロジェクトの存続に決定的な影響を及ぼすリスクが示された事例といえます。