SolanaネットワークのバリデータクライアントであるAgaveの最新安定版「v3.1.13」が、2026年4月10日にメインネット向けにリリースされました。このアップデートでは、ブロック伝搬の効率化やバリデータ間の同期遅延の削減を目的とした重要な技術的改善が含まれています。データサイズに基づいたブロックサイズの制限や、次期リーダーへのスムーズな移行を促す機能が導入されており、ネットワークのパフォーマンス向上と安定化に寄与すると見られます。
ネットワークの伝搬効率を高める「EntryBytesBudget」の導入
今回のリリースで導入された「EntryBytesBudget」は、1スロットあたりのブロックサイズに20 MiB(メビバイト)の上限を設ける機能です。
これまでのSolanaでは主にトランザクション数によってブロックが構成されていましたが、新たにデータサイズ(バイト数)による制限を設けることで、ブロックがネットワーク全体に広がる際の遅延(プロパゲーション・ディレイ)を抑制することを目指しています。データサイズに基づいてブロックを制限することにより、ネットワークの負荷がより予測可能になり、全体的な同期速度の改善につながる可能性があります。
「Alpenglow Fast Leader Handover」による同期遅延の最小化
もう一つの主要な更新は、SIMD-0337(Solanaの改善提案の一つ)に基づく「Alpenglow Fast Leader Handover」の実装です。
これは、ブロック生成を担当するバリデータ(リーダー)が次のリーダーへ交代する際に発生する同期遅延を最小限に抑えるための仕組みです。この機能の導入に伴い、フィーチャーゲート(機能を有効化するためのスイッチ)のキーが更新されました。これ以外にも、プルーニング(不要なデータの削除)プロセスにおけるスケジューラの解体処理の明示化や、ブロックストアへのデータ挿入パスにおけるエラーハンドリングのリファクタリングなど、システムの堅牢性を高める修正が含まれています。
ポイント
- 2026年4月10日にSolanaメインネット向けの安定版「Agave v3.1.13」がリリースされました。
- データサイズに基づきブロックを20 MiBに制限する「EntryBytesBudget」により、伝搬遅延の解消が図られています。
- 「Alpenglow Fast Leader Handover」の導入により、リーダー交代時の同期がより高速化される見込みです。
- プルーニング処理の最適化やエラーハンドリングの改善により、バリデータクライアントの安定性が強化されています。
- v3.1ブランチを使用するバリデータに対して、更新された機能を利用するための速やかなアップグレードが推奨されています。