2026年4月12日に行われたハンガリー議会選挙において、16年間にわたり政権を維持してきたヴィクトル・オルバン首相が敗北を認め、ペーテル・マジャール氏率いる親EU派のティサ(Tisza)党が勝利しました。この歴史的な政権交代は、オルバン政権下で進められてきた厳しい仮想通貨規制の撤廃と、欧州連合(EU)の基準に合わせた政策のリセットを意味する可能性があります。ハンガリー国内だけでなく、欧州全体の仮想通貨規制の運用に影響を与える重要な節目として注目されています。
厳しい取り締まり方針の撤廃と規制のリセット
オルバン政権下では、2025年7月から仮想通貨に対して極めて厳しい規制が導入されていました。この規制では、無許可の交換サービス提供や「暗号資産の乱用」に対して禁錮刑を含む重い罰則が科されるようになり、業界内では大きな物議を醸していました。その影響で、デジタルバンクのRevolutが国内での仮想通貨サービスを停止するなど、企業の撤退や市場の混乱を招いていました。新政権となるティサ党は、こうした独自の強硬な規制体制を解体し、政策を抜本的に見直すと見られています。
親EU政権によるMiCA準拠と市場の安定化
ティサ党は親EUの立場を鮮明にしており、EU全体の仮想通貨規制である「MiCA(Markets in Crypto-Assets:暗号資産市場規制)」に準拠した運用の再構築を目指す見通しです。オルバン政権の規制は、EUが目標とするルールの統一化やイノベーションの促進から逸脱しているとの批判を受けていましたが、今後は欧州基準に適合した透明性の高い市場環境への回帰が期待されます。これにより、投資家の信頼が回復し、停止されていた仮想通貨サービスの再開や、新たな企業の参入を促す可能性があります。
ポイント
1. 2026年4月12日の選挙で16年続いたオルバン政権が終了し、親EUのティサ党が議会で圧倒的多数を確保しました。
2. 2025年に導入された、禁錮刑を含む厳しい仮想通貨規制(クリプト・クラックダウン)が撤廃される見通しです。
3. EUの暗号資産市場規制(MiCA)との整合性を図ることで、市場の透明性と投資家保護の強化が期待されます。
4. 規制環境の正常化により、Revolutなどのサービス停止を余儀なくされていた企業の国内復帰や、投資活動の活発化が注目されます。