Web3プロジェクトの報酬プログラムにおいて、従来のSNSでのエンゲージメント重視から、実際のプロダクト利用や具体的な貢献度に基づくパフォーマンス重視へと移行する動きが強まっています。TriaやThe ARCTerminalといったプロジェクトは、取引量や質の高いコンテンツ制作を評価する仕組みを導入しました。この変化は、ボットによる不正な報酬獲得を排除し、エコシステムの健全な成長を促すことを目的としています。
実績とプロダクト利用を追跡する新しい報酬モデル
Web3業界では、報酬キャンペーンの戦略に大きな転換が見られます。これまではSNSでの「いいね」や投稿の拡散といった表面的な指標が重視されてきましたが、現在は実際のプロダクト利用を追跡する「パフォーマンス・リーダーボード」の導入が進んでいます。
例えば、MindoAIのプラットフォームを利用するTriaというプロジェクトは、カードの販売数や分散型取引所(DEX:中央管理者を介さずに暗号資産の交換ができる取引所)での取引量に基づいてユーザーを評価しています。Triaは150万ドルの報酬プールを割り当てており、上位の参加者は約2万5,000ドルの報酬を得る可能性があるとされています。
このようなモデルは、Quip NetworkやXOOBといった他のプロジェクトでも採用されており、インセンティブをプロトコルの長期的な健全性に合致させる取り組みが広がっています。
質の高いコミュニティ形成と不正対策の強化
新しい報酬モデルの主な目的は、ボットによる報酬の乱獲(エアドロップ・ファーミング)を防ぎ、エコシステムの真の成長に寄与するユーザーを優遇することにあります。
The ARCTerminal(またはThe ARCTERMINAL)というプロジェクトは、15万ドルの賞金プールを設け、自動化されたスパムではなく、独自性のある質の高いコンテンツを制作する「ナラティブ・ビルダー」を評価する仕組みを導入しました。この仕組みでは、低品質なスパム投稿を排除し、オリジナリティと継続性を重視しています。
このように、現在のWeb3エコシステムでは、表面的なインプレッションよりも、検証可能なインパクトやコミュニティへの実質的な貢献が優先される傾向にあります。
ポイント
- 報酬の評価基準がSNSの反応から、取引量やプロダクト利用などの実効性のあるパフォーマンスへ移行しています。
- TriaやThe ARCTerminalなどのプロジェクトが、多額の報酬プールを用いた実績評価型のキャンペーンを実施しています。
- ボットによる不正な報酬獲得を排除し、質の高いコミュニティや「ナラティブ・ビルダー」を育成する狙いがあります。
- 単発的な拡散行為よりも、継続的な貢献やプロトコルへの実質的な寄与が重視されるようになっています。