ソラナの大型アップグレード「Alpenglow」がコミュニティテストを開始、処理速度の劇的向上を目指す

ソラナ(Solana)の研究開発企業であるAnzaは、ネットワークの処理速度を大幅に高速化する新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」のコミュニティテストを開始しました。このアップグレードは、既存の仕組みを再構成することで、伝統的な金融インフラに匹敵する性能の実現を目指すものです。メインネットへの実装に向けた最終段階の一つとして、外部のバリデーター(ネットワークの維持・承認を行う運営者)を交えた検証が行われます。

処理速度の向上とビジネスへの影響

ソラナの大型アップグレード「Alpenglow」がコミュニティテストを開始、処理速度の劇的向上を目指す

Alpenglowの導入により、取引の確定(ファイナリティ)に要する時間が現行の約12.8秒から、約100分の1に短縮される見込みです。この劇的な速度向上は、アプリケーションの応答性を高めるだけでなく、暗号資産取引所における入金処理の高速化など、実務面での利便性を大きく改善する可能性があります。Anzaのリードエコノミストであるマックス・レズニック氏は、この変更が伝統的な金融インフラ並みの速度をもたらすと述べています。

技術的背景と現在の進捗状況

このアップグレードは、ソラナの改善提案「SIMD-0236」として2025年9月にバリデーターの98%という高い賛成率で承認されました。具体的には、既存のコンセンサスプロトコル(ネットワークの合意形成の仕組み)である「towerBFT」を再構成する内容となっています。これまでは最大45の社内ノード(ネットワークを構成する端末)で検証が行われてきましたが、ソースコードが実用段階に達したため、外部運営者が参加するコミュニティテストクラスターでの検証へと移行しました。

今後のスケジュールとメインネット稼働時期

今後は、バリデータークライアント(バリデーターが使用するソフトウェア)である「Agave」の正式リリースにAlpenglowを組み込み、ソラナのテストネットで有効化する計画です。メインネットでの稼働は、2026年第3四半期末から第4四半期初めになると予測されています。当初は2026年第1四半期の稼働が予定されていましたが、現在はスケジュールが当初の計画より後ろ倒しになっている状況です。

ポイント

  • 現行の約12.8秒のファイナリティを約100分の1に短縮することを目指しています。
  • 伝統的金融インフラ並みの処理速度を実現し、アプリの応答性や取引所の処理を高速化する目的があります。
  • 2025年9月にバリデーターの98%の賛成を得て承認された大型アップグレードです。
  • 社内検証を終え、外部運営者を交えたコミュニティテスト段階へ移行しました。
  • メインネットでの稼働は2026年第3四半期末から第4四半期初めになる見通しです。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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