21Sharesによる初のHyperliquid(HYPE)現物ETFがナスダックで取引開始

2026年5月12日(現地時間)、暗号資産運用大手の21Shares(21シェアーズ)が提供する、Hyperliquidのネイティブトークン「HYPE」に連動した初の現物ETF(上場投資信託)「THYP」がナスダック市場に上場しました。初日の取引高は180万ドルを記録し、市場関係者からは堅調なスタートとして評価されています。この動きは、主要な暗号資産以外のアルトコインを対象とした投資商品の選択肢が、米国の伝統的な金融市場で広がっていることを示しています。

初日の取引実績と市場の評価

21Sharesによる初のHyperliquid(HYPE)現物ETFがナスダックで取引開始

21Sharesの公式発表によると、THYPの初日の取引高は180万ドル(約2億8800万円、1ドル160円換算)、純流入額は120万ドル(約1億9200万円)を記録しました。

Bloomberg Intelligence(ブルームバーグ・インテリジェンス)のETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は、この結果について「平均的なETFのローンチよりは間違いなく良く、非常に堅調な一日だった」と評しています。過去に上場した他の暗号資産ETF、例えば10月に上場したBitwise(ビットワイズ)のSOLステーキングETF「BSOL」(初日5600万ドル)や、11月のCanary XRP ETF「XRPC」(初日5800万ドル)と比較すると規模は限定的ですが、新興プロトコルであるHyperliquidを対象としたETFとしては、市場に受け入れられた形となります。

手数料戦略と競合他社の動向

THYPの大きな特徴は、運用手数料を0.3%という低い水準に設定した点にあります。これは、同じくHYPEの現物ETFを申請しているBitwiseが提示している0.67%を大きく下回っています。21Sharesは、競合に先んじて低コストな商品を提供することで、先行者利益の確保を狙っている可能性があります。

現在、HYPEの現物ETFに関しては、Bitwiseの「BHYP」やGrayscale(グレイスケール)の「GHYP」がSEC(米証券取引委員会)による承認を待っている状況です。セイファート氏は、Bitwiseの申請が次の承認候補になると予測しています。

Hyperliquid(HYPE)の背景と成長

Hyperliquid(ハイパーリキッド)は、高性能な独自のレイヤー1ブロックチェーン上で動作する分散型取引所(DEX)です。完全にオンチェーン化された注文板(オーダーブック)を備え、永久先物取引などを提供しています。21Shares(スイスを拠点とする世界最大級の暗号資産ETP発行体)がこのタイミングでETFをローンチした背景には、プロトコルの急速な成長があります。

直近のデータでは、Hyperliquidの未決済建玉(オープンインタレスト)が40億ドルを超えて増加しており、オンチェーンでの取引需要と投資家からの関心が高まっていることが、今回のETF化を後押ししたと見られます。

ポイント

  • 21Sharesが世界初となるHyperliquid(HYPE)の現物ETF「THYP」をナスダックへ上場させました。
  • 初日の取引高は180万ドル、純流入額は120万ドルとなり、アナリストからは「堅調な滑り出し」と評価されています。
  • 運用手数料を0.3%に設定し、後発となる競合他社の予定水準を大きく下回る競争力を打ち出しています。
  • BitwiseやGrayscaleも同様のETFを申請中であり、HYPEに関連する投資商品の市場が今後拡大する可能性があります。
  • 背景には、Hyperliquidの未決済建玉が40億ドルを突破するなど、プロトコル自体の利用が急速に拡大している点があります。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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