2028年に暗号資産投信・ETFが解禁へ、SBI・楽天証券が販売方針

日本国内において、暗号資産(仮想通貨)を組み入れた投資信託の解禁に向けた具体的な動きが明らかになりました。金融庁が法整備を進めるなか、SBI証券と楽天証券が販売する方針を固めたほか、野村証券など大手証券会社も検討を進めています。この動きは、税制改正と連動する形で2028年の実現が見込まれており、国内の暗号資産市場における大きな転換点となる可能性があります。

主要証券会社による販売・検討状況とSBIの具体策

2028年に暗号資産投信・ETFが解禁へ、SBI・楽天証券が販売方針

報道によれば、国内主要証券18社への調査において、SBI証券と楽天証券が暗号資産を組み入れた投資信託を販売する方針を示しました。これに加え、野村、大和、SMBC日興、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、松井、マネックス、三菱UFJ eスマート、岡三、東海東京、岩井コスモの11社も、販売を検討する姿勢を見せています。

なかでもSBIホールディングスは具体的な計画を持っており、金(ゴールド)のETF(上場投資信託)に過半を投資しながら暗号資産ETFを組み合わせる投資信託や、ビットコイン(BTC)やエックス・アール・ピー(XRP)を組み入れたETFの組成を計画しているとされています。こうした商品は、将来的な東京証券取引所への上場も見据えたものとなっています。

2028年の解禁に向けた法整備と税制改正のスケジュール

暗号資産ETFおよび投資信託の解禁は、2028年1月となる公算が大きいと見られています。これは、暗号資産を金融商品として位置付けるための金融商品取引法(金商法)改正案がすでに国会に提出されており、2027年に施行される見通しであるためです。

金融庁は、投資信託やETFの解禁を、申告分離課税(税率20%)への税制改正と同時期に行う方向で調整を進めています。これは、税率が20%となるETFのみが先行して解禁された場合、最大55%の雑所得として課税される現物取引市場から資金が一方的に流出し、市場が取り残される事態を避けるための措置とされています。

投資信託法の改正による運用の仕組み

制度面では、金融庁が2028年までに投資信託法の施行令を改正する方針です。具体的には、投資信託の主な投資先を定める「特定資産」という項目に暗号資産を追加します。

この改正により、運用会社が暗号資産を組み入れた投資信託やETFを正式に組成できるようになります。現在は制限がある暗号資産への投資が、法的に整備された「金融商品」として提供されることで、投資家が証券会社を通じてより容易にアクセスできる環境が整うことになります。

ポイント

  • SBI証券と楽天証券が販売方針を固め、野村証券など他の大手証券11社も前向きな検討を開始しています。
  • 2028年1月を目処に、暗号資産ETFの解禁と20%の申告分離課税への税制改正が同時に実施される見通しです。
  • SBIはビットコインやXRPを組み入れたETFのほか、金と暗号資産を組み合わせた投資信託の組成を具体的に計画しています。
  • 投資信託法の施行令改正により、暗号資産が「特定資産」として定義され、国内での投信組成が可能になる予定です。
  • 税制改正と解禁時期を合わせることで、現物市場とETF市場の間の税率の不均衡による混乱を防止する狙いがあります。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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