FTXが第5弾の債権者分配で約9億ドルを支払いへ、累計分配額は100億ドル規模に

民事再生手続きを進めている暗号資産取引所FTXの破産財団は、債権者に対する第5回目の分配として約9億ドルを支払う方針を明らかにしました。2025年に債権者への返済が開始されて以来、同破産財団がこれまでに分配した総額は100億ドル近くに達しています。この動きは、暗号資産業界における最大規模の破産処理プロセスが着実に前進していることを示すものとして注目されています。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

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第5回分配の実施スケジュールと対象範囲

FTX Trading Ltd.およびFTX Recovery Trustの公式発表によると、第5回目の資金分配は2026年7月31日に開始される予定とされています。今回の分配対象となるのは、2026年6月16日の基準日までに本人確認(KYC)や税務フォームの提出といった事前分配要件を完了した、簡易(Convenience)および非簡易(Non-Convenience)クラスの債権者です。

適格な債権者は、自身が選択した分配サービスプロバイダーであるBitGo、Kraken、またはPayoneerを通じて、支払開始日から1〜3営業日以内に資金を受け取る見込みとされています。

今回の第5回分配における各債権者クラスへの具体的な支払い比率は、以下の通り発表されています。

  • Class 5A Dotcomカスタマー請求:追加で9%を分配(累計分配率は105%に到達)
  • Class 5B 米国カスタマー請求:追加で5%を分配(累計分配率は105%に到達)
  • Class 6A 一般無担保請求およびClass 6B デジタル資産ローン請求:追加で3%を分配(累計分配率は103%に到達)
  • Class 7 簡易請求:累計で120%を分配

さらに同日には、優先株主に対する2回目の支払いも実施される予定とされています。

資産回収の進捗と業界への影響

FTXの破産手続きは、Web3および暗号資産業界において極めて大きな関心を集めてきました。2025年に返済が始まって以降、累計分配額が約100億ドルに達したことは、破産財団による資産回収プロセスが順調に機能していることを示しています。

一部の債権者クラスにおいて累計分配率が100%を超えている点は、債権者にとって好意的な進展と捉えられています。一方で、返済が暗号資産そのものの現物ではなく、2022年の破綻当時のドル価値を基準とした現金等で行われていることに対しては、一部の債権者から不満の声も上がっていると報じられています。

これほどの巨額の資金が市場や元ユーザーに還流することは、過去の不祥事による負の影響を和らげ、業界全体の信頼回復に向けた重要な一歩になると見られます。

ポイント

  • FTXは債権者への第5回分配として、約9億ドルの支払いを2026年7月31日に開始する予定です。
  • 2025年の返済開始以来、破産財団が債権者等に分配した累計額は100億ドル近くに達しています。
  • 今回の支払いは、BitGo、Kraken、Payoneerといった外部のサービスプロバイダーを通じて実施されます。
  • 複数の債権者クラスで累計返済率が100%を超える見通しであり、破産財団による資産回収の成果が注目されます。
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