MoneyGramが目指すブロックチェーンの未来:顧客に「意識させない」インフラの近代化

国際送金サービス大手MoneyGram(マネーグラム)のCEOであるAnthony Soohoo(アンソニー・スーフー)氏は、CoinDeskのインタビューにおいて、同社のブロックチェーン戦略が初期の実験段階からグローバル決済インフラの近代化に向けた本格的な取り組みへと進化したことを明らかにしました。同氏は、ブロックチェーン技術は顧客がその存在を意識しないときに最も効果的に機能すると指摘しています。本記事では、同社が目指すブロックチェーンを活用した決済の効率化と、その重要性について解説します。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

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顧客が意識しない「見えない技術」としてのブロックチェーン

Soohoo氏によると、MoneyGramの顧客が最も重視しているのは、送金のスピードや信頼性であり、その背後にある技術そのものではありません。従来の国際送金は、銀行の営業時間や複数の仲介業者を経由する必要があるため、決済までに数日を要し、コストも高くなる傾向があるとされています。

同社はブロックチェーン技術を消費者向けの機能としてアピールするのではなく、バックエンドの決済インフラとして活用することで、24時間365日のリアルタイム決済を可能にし、運用コストの削減を図っています。これにより、最終的には顧客へ還元できる、より安価で迅速な送金サービスの実現を目指しているとされています。

実験からインフラ近代化へのシフトとマルチチェーン展開

MoneyGramのブロックチェーン戦略は、これまでの実験的な取り組みから、既存の金融インフラ(レガシーレール)を置き換えるための広範なアプローチへと進化しています。同社にとってブロックチェーンの直接的なメリットは、投機的な暗号資産の取引ではなく、実用的な決済インフラの刷新にあるとされています。

この近代化に向け、同社は過去5年間にわたりStellar(ステラ)ネットワークとの提携を継続し、多くの取り組みを進めてきました。現在もStellarはコアパートナーである一方、同社はSolana(ソラナ)やTempo(テンポ)のバリデータ(取引検証を行う主体)になるなど、他のエコシステムへの進出も開始し、マルチチェーン展開を模索していると見られます。

ポイント

  • 実用性重視への進化:MoneyGramのブロックチェーン戦略は、初期の実験段階からグローバルな決済インフラを近代化する本格的な取り組みへと移行している点で注目されます。
  • 顧客体験の優先:技術そのものをアピールするのではなく、顧客が意識しない「見えないインフラ」として機能させることで、利便性と信頼性を確保する方針が示されています。
  • レガシーインフラの代替:銀行の営業時間や仲介業者に依存する従来の国際送金システムを、24時間リアルタイム決済が可能なブロックチェーンに置き換えることで、効率化とコスト削減を図る可能性があります。
  • マルチチェーンの模索:長年のパートナーであるStellarに加え、SolanaやTempoのバリデータとなるなど、複数のブロックチェーンエコシステムを探索している点が注目されます。
ブロックチェーン総研Blockchain Research Institute
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