ゴールドマン・サックスCEOが暗号資産市場構造法案「クラリティー法」への支持を表明

ゴールドマン・サックスCEOが暗号資産市場構造法案「クラリティー法」への支持を表明

米金融大手ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOは、米議会で審議されている暗号資産の市場構造法案「クラリティー法案」への支持を表明しました。商業銀行を中心とする米銀行業界がステーブルコイン規定などへの懸念から反対姿勢を強める中、主要投資銀行のトップが異なる見解を示した格好です。ソロモン氏は完璧な法案ではないと認めつつも、明確な市場構造の確立とイノベーションの推進に寄与する重要性を強調しています。既存金融機関のデジタル資産参入に向けた規制整備と、地域銀行が危惧する預金流出リスクの狭間で、法案を巡る議論が深まっています。

投資銀行としての視点と銀行業界内の意見対立

ゴールドマン・サックスCEOが暗号資産市場構造法案「クラリティー法」への支持を表明

ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOは7月23日、米政治専門メディアのポリティコによるインタビューに対し、暗号資産の市場構造法案である「クラリティー法案(CLARITY Act)」を強く支持する姿勢を明らかにしました。

ソロモン氏は法案について、完璧ではなく議論の余地もあるとしながらも、公平な競争環境を整備し市場の安定と発展を促す一歩であると評価しています。消費者向け預金ビジネスへの依存度が低い投資銀行であるゴールドマン・サックスは、既存の金融機関がデジタル資産やブロックチェーン技術を活用できるようにする規定に主に着目しています。ソロモン氏は、誰もが参加できる単一のシステムが必要であるという同社の信念に基づき、同法案がイノベーションを前進させる重要なステップになると語りました。

この姿勢は、商業銀行を中心とした既存の金融業界の反応と対立しています。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOはかねてより同法案のロビー活動を批判してきたほか、米銀行家協会を含む主要6団体は23日、ステーブルコイン規定が地域の融資活動や経済活動を損なうリスクがあると警告する声明を発表しました。また、米国ヒスパニック商工会議所(USHCC)も、連邦預金保険対象の銀行から暗号資産プラットフォームへの預金流出や地域再投資法(CRA)の不適用を問題視し、反対の書簡を提出しています。

法案の概要と成立に向けた議会の動き

クラリティー法案は、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の管轄権を明確にし、デジタル資産市場の規制枠組みを体系的に整備することを目的としています。伝統的な金融機関がデジタル資産領域へ参入するための法秩序を整える側面を持つ一方で、ステーブルコインの金利や利回り(Yield)に関する規定が既存銀行の預金基盤を脅かすという懸念が対立の軸となっています。

議会では共和党上院議員が23日に法案の修正テキストを公開しており、早ければ来週にも米上院本会議での採決が行われる見通しです。ベッセント米財務長官も法案が成立目前に迫っていると発言し早期採決を促していますが、大統領による暗号資産発行の禁止規定(2029年1月失効予定)の扱いや民主党側の懸念事項を巡り、本会議採決に向けた与野党間の交渉が続いています。

ポイント

  • ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOが、暗号資産市場構造法案「クラリティー法」への支持を公表しました。
  • 預金依存度の低い投資銀行の立場から、既存金融機関によるデジタル資産やブロックチェーン技術の活用促進を重視しています。
  • ステーブルコイン規定に伴う預金流出や地域融資への影響を懸念する商業銀行や主要銀行団体とは意見が対立しています。
  • 法案はSECとCFTCの管轄区分を明確化する目的を持ち、早ければ来週にも米上院本会議で採決が予定されています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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