ルミス米上院議員、Clarity Actによる北朝鮮ラザルス・グループへの暗号資産制裁強化を主張

米国のシンシア・ルミス上院議員は、暗号資産関連法案「Clarity Act(クラリティ法案)」が、北朝鮮のハッキング集団「ラザルス・グループ(Lazarus Group)」に対する暗号資産制裁の有効な手段になると表明しました。同法案は、既存の金融規制の隙間を埋め、不正資金の移動を阻止するための新たな制裁権限や取引凍結のための法的保護を事業者に与える内容とされています。米上院において法案の審議が停滞する中、安全保障や不正ファイナンス対策としての有効性を訴えることで審議の推進を目指す狙いがあると見られます。

法案による制裁権限とラザルス・グループ対策

ルミス米上院議員、Clarity Actによる北朝鮮ラザルス・グループへの暗号資産制裁強化を主張

ルミス上院議員の主張によると、Clarity Actは米財務省に対して新たな制裁権限を付与する内容を含んでいます。これにより、北朝鮮の国家主導型ハッカー集団とされるラザルス・グループなどの不正アクターが、金融ルールの抜け穴を利用して不正に取得した資金を移動・洗浄することを防ぐ狙いがあります。

さらに、同法案には暗号資産取引所などの事業者が疑わしい取引を発見した際、法的な損害賠償リスクを負うことなく迅速に資金を一時凍結できるようにする「セーフハーバー(免責)制度」が盛り込まれているとされています。これにより、法律上の懸念から取引凍結に躊躇する事態を防ぎ、不正資金の拡散を未然に食い止める一次防衛線としての効果が期待されます。

上院での審議停滞とWeb3業界への影響

Clarity Actは、米国における暗号資産市場の明確な規制枠組み(市場構造)を定めるための重要な法案ですが、現在米上院での審議・採決に向けた手続きは停滞しています。

ルミス議員がラザルス・グループへの制裁効果を前面に押し出した背景には、国家安全保障上の懸念を強調することで、議会内での超党派の支援を集め、停滞する審議を後押しする目的があると見られます。暗号資産市場全体の健全性とコンプライアンス(法令順守)体制の確立を目指すWeb3業界にとって、事業者が安全に不正取引へ対処できる環境が整備されるかどうかは、今後のビジネス展開や法的リスクの管理において極めて重要な要素となります。

ポイント

  • ルミス上院議員が、Clarity Actにより北朝鮮のハッカー集団「ラザルス・グループ」に対する暗号資産制裁を強化できると主張した点。
  • 同法案には財務省の制裁権限拡大に加え、事業者が疑わしい取引を凍結する際の法的保護(セーフハーバー)が含まれているとされる点。
  • 米上院で法案審議が停滞する中、国家安全保障と不正ファイナンス防止の観点から法案成立の必要性が示された点。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

ビジネスでの活用から個人の学びまで、ブロックチェーンやトークンに関する情報を、最新動向と実務でのナレッジを踏まえてわかりやすくお届けします。編集部や事業内容の詳細は、公式サイトをご覧ください。

ニュース
ブロックチェーンマガジン by Pacific Meta