Astar zkEVMのローンチキャンペーンとして2024年3月7日から開催されたYoki Originsは、5月31日に大好評のうちに終了しました。キャンペーンに参加した多くの大手企業からは、各社のWeb3への取り組みとして多くのユニークなNFTの販売や配布が行われました。
様々なプロジェクトをオンボーディングし複数のマイルストーンを達成したことで、大きな盛り上がりを見せたYoki Origins。今回は、このキャンペーンを通じて各企業が感じたことや、今後の展望についてインタビューを敢行しました。
各企業の具体的な取り組みやAstar zkEVMとの連携を知りたい方はぜひご覧ください。
Astar Networkとは
Astar Network はWeb3アプリケーションのプラットフォームです。Polygon Labsと協業しEthereumレイヤー2である「Astar zkEVM Powered by Polygon」を提供しています。Astar zkEVMはEVM互換よりも高い水準のEVM等価性を実現しており、EthereumやPolygon等の既存のコントラクトをコードの変更なしに使用することができます。また、Ethereumのセキュリティを維持しつつL2の高速処理・低ガス代による高いUXを可能にしています。
世界中のWeb3プロジェクトと協業し、ガスレストランザクションやスマートコントラクトウォレット、アカウントアブストラクションなどマスアダプションのためのサービスが提供されます。
国内外の大手企業と提携し、Web3時代のユースケース創出やゲーム・アニメ等日本のコンテンツのグローバル進出支援に取り組んでいます。
Astar zkEVMをローンチ
2024年3月6日にローンチされたAstar zkEVMは、イーサリアムのセキュリティを継承しながら、高速処理と低ガス代を実現したレイヤー2ネットワークです。イーサリアム上の資産をスムーズに利用でき、クレジットカード決済など拡張ツールも実装されています。
Astar zkEVMの特徴:
- イーサリアムと同等の開発環境で構築可能
- イーサリアムと比べて約95%から98%安いガス代
- 高速処理で快適なユーザー体験
- クレジットカード決済など拡張ツール搭載
- 日本企業向けに使いやすい設計
Yoki Originsとは
Yoki OriginsはAstar zkEVMローンチ記念キャンペーンです。Astar Networkのオリジナルキャラクターである「Yoki」のNFTを獲得、進化し、ポイントを獲得することができるキャンペーンです。
Yoki Origins ウェブサイトには、NFTを排出するカプセルマシン、通称「YoPort」が多数配置されています。YoPortをプレイすることでキャンペーンに参加するWeb3プロジェクト、アーティスト、Web2を代表する企業が提供するNFTを獲得することが可能になっています。ユーザーのAstar zkEVMエコシステムへのオンボーディングプロセスをGame化し提供することで、Web3サービスをより身近に感じていただくことを目的としています。
- BitGet × SUZUKI (Jimny NFT コラボモデル)
- CASIO
- Candy Girl (Twin Planet)
- City Pop Tokyo (Asobisystem×Upbond)
- DenDekaDen (Strata × Toei Animation)
- HIS
- JAL
- JR九州
- MAZDA
- Trekki NFT (Trip.com)
キャンペーン内でのNFTのミント数は累計300万枚を超え、デイリートランザクションも最大10万を達成するなど、多くのWeb3ユーザーに注目されました。Yoki Originsで達成されたマイルストーンは下記です。
- +10万デイリートランザクション
- +300万NFTミント
- 10 Enterprise
- +40 web3 projects
Yoki Origins振り返りインタビュー
Yoki Origins終了後、今回ご参加いただいた企業にインタビューを実施しました。インタビューを実施した企業は以下の4企業です。(アルファベット順・敬称略)
- CASIO
- HIS
- JAL
- JR九州
それぞれの企業にYoki Originsの施策を振り返っていただくとともに、Astarとのシナジーや今後の展望についてお話しいただきました。
CASIO
CASIOは時計事業50周年を記念し、ブランドの製品を基に様々なクリエイターが制作したCASIO WATCHES NFTをYoki Originsで販売しました。Yoki Originsでの施策を振り返りつつ、今後どのような展望を描いているのか、お話しいただきます。
今回、Yoki Originsに参加しようと思ったきっかけを教えてください。
Yoki Originsの参入しやすさに魅力を感じたためです。お手頃な価格のNFTをクレジットカード決済できるYoki Originsは、Web3に接点のないユーザーでも参加しやすく、より多くのCASIO製品のファンにWeb3やNFTを楽しむきっかけになると考えました。
Yoki Originsを振り返ってみていかがでしたか?感想や反響があれば教えてください。
Yoki Originsでは時計事業50周年をテーマにしたCASIO WATCHES NFTを販売することで、CASIOがWeb3に積極的に取り組んでいることをアピールできました。
今回8名のクリエイターにNFTアートの制作に参加いただきましたが、購入者から「自分の知らなかったクリエイターに触れられたことで、新しいものに出会える楽しさを実感できた」という声をいただき、施策の効果を実感しています。
今後のAstarとの連携における展望、Astarに期待していることがあれば教えてください。
Astarさんは日本発のブロックチェーンということで、同じ日本の企業として一緒にWeb3に関する身近で重要なサービスをグローバルに展開していければと考えています。
私たちは時計事業だけに限らず、教育や楽器事業なども展開しているので、短期的なトレンドに左右されず、マーケットインでWeb3を通した価値提供の可能性を模索していきたいです。
今後、貴社におけるWeb3領域に対する取り組み予定や展望があれば教えてください。
今後、私たちはゲームやアニメ、メタバース上で腕時計を楽しむ文化の先駆者を目指します。また、ブランドを活用した参加型コミュニティを拡大していきます。そのために、Web3を活用した唯一無二のサービスを生み出していく予定です。
最後に、読者の皆様へ一言お願いします!
私たちは、「VIRTUAL G-SHOCK」を皮切りに2023年からWeb3の取り組みを始めました。今後も「創造 貢献」の経営理念のもと、Web3においても斬新で唯一無二な価値の提供を目指していきます。
HIS
Yoki Origins参加前から様々なWeb3プロジェクトを実施しているHIS。
Yoki Originsでは、ご当地VTuber図鑑とのコラボNFTを販売しました。Yoki Originsに参加して何を感じたのか、今後の展望と合わせてお話しいただきます。
今回、Yoki Originsに参加しようと思ったきっかけを教えてください。
HISでは、地元を愛し、地域を盛り上げようと活動している「ご当地VTuber」の皆様を応援していきたいと考えています。
今回Yoki Originsに参加しようと考えたのは、旅行やVTuberという切り口からWeb3に興味を持つ人が増えることで、Web3の大衆化に向けて社会が一歩前進するきっかけになればという思いからです。
Yoki Originsを振り返ってみていかがでしたか?感想や反響があれば教えてください。
YokiOriginsでは43種類のNFTを販売し、多くの反響をいただきました。
ご当地VTuber図鑑のNFTを通じて、Web3界隈とVTuber界隈のファンが双方向的に他方の界隈に関わることで、国内の新たな観光資源の発掘や全国各地の関係人口増加の入り口に寄与できたと感じております。
今後のAstarとの連携における展望、Astarに期待していることがあれば教えてください。
今回のYoki Originsでのプロジェクトでは、旅行やVTuberを切り口に多くのユーザーとの接点が生まれました。今後も日本のWeb3領域の発展に向けて、引き続き連携していければと考えています。
今後、貴社におけるWeb3領域に対する取り組み予定や展望があれば教えてください。
私たちが以前から実施している「Traveler’s Canvas」プロジェクトの新シリーズをはじめ、今後も様々なNFTを展開予定です。
私たちのもつ国内外のリソースを掛け合わせて、商品やサービスに新しい価値を創出し、世界の人々の暮らしを豊かにするサービスを探求していきたいと考えています。
最後に、読者の皆様へ一言お願いします!
先日、我々のプロジェクトの公式Xを設立しました。NFTなどのWeb3関連の他、メタバースやAIなど、様々な切り口から地方創生や地域活性化を見据え、ツーリズムの活性化を目標にしています。
ぜひ「HIS web3」で検索してみてください。公式SNSアカウントのフォローもお待ちしております。
JAL
JALは博報堂と共同で、日本の地域での体験や現実資産(RWA)をNFT化した「KOKYO NFT」を販売しています。Yoki OriginsではKOKYO NFTの発売を記念した「ORIGAMI NFT」の配布を行いました。Yoki Originsでの施策を振り返りつつ、今後どのような展望を描いているのか、お話しいただきます。
今回、Yoki Originsに参加しようと思ったきっかけを教えてください。
弊社は博報堂と共同で、「KOKYO NFT」という取り組みを行なっています。KOKYO NFTの第二弾はAstar zkEVM上で発行しており、発行時期とYoki Originsのキャンペーン時期が重なったため、参加を考えました。
Yoki Originsを振り返ってみていかがでしたか?感想や反響があれば教えてください。
YokiOriginsではOrigami NFTを配布しましたが、発行した1万個すべてを配布することに成功しました。弊社としては完全に配布しきることは想定していなかったため、想定以上の結果に満足しています。
最後に、今後の貴社とAstarとの連携における展望や、Web3領域に対する取り組み予定があれば教えてください。
Astarにはブロックチェーン初心者の方でも使いやすいようなUI・UXやガス代の削減など、ユーザーと事業者の双方がWeb3に参加しやすいような環境構築を期待しています。
弊社は現在6つの地域のKOKYO NFTを発行しており、引き続きホルダーの皆さまに地域の体験や特典を提供していく予定です。また、Web3を活用した新しい取り組みを積極的に行っていきたいと考えています。
JR九州
JR九州はYoki Originsに最初期から参加しており、限定のJR九州NFTを販売・配布していました。Yoki Originsに参加したことによる反響や、今後の展望についてお話しいただきます。
今回、Yoki Originsに参加しようと思ったきっかけを教えてください。
Yoki Originsに参加することで、これまでAstar Network Mainnetで実施してきた「JR九州NFTプロジェクト」のユーザーだけでなく、さらに多くのユーザーとの接点を築けると考えました。また、Yoki Originsへの参加によって、よりNFTの発展・拡大に関わっていけるのではないかと考え、参加させていただくこととしました。
Yoki Originsを振り返ってみていかがでしたか?感想や反響があれば教えてください。
YokiOriginsには「JR九州NFTプロジェクト」に並走する形で参加しましたが、世界中から多くのユーザーに取得いただきました。Yoki Originsへの参加をきっかけに、鉄道や九州、日本に関心を持ち、来訪のきっかけになれば幸いです。
今後のAstarとの連携における展望、Astarに期待していることがあれば教えてください。
今後はAstar Network MainnetとAstar zkEVMという2つのチェーンを活用し、NFTの販売や配布のみならず、NFTを通してインセンティブやユーティリティを提供できるような施策を実施していく計画です。
そのうえで、あらゆる接点から弊社のNFTを保有したユーザーに対して、新しい体験や新しい九州・日本の楽しみ方を提供できるような取り組みを進めていきたいと考えています。
今後もブロックチェーンが広く使いやすいツールとなるべく、Astarがマスアダプションをリードすることを期待します。
最後に、今後、貴社におけるWeb3領域に対する取り組み予定や展望があれば教えてください。
JR九州NFTプロジェクトでは、引き続きAstar Network MainnetとAstar zkEVMを通じて、様々な企画を検討しています。特に、企業間連携やIPコラボレーション企画などを積極的に実施していくことで、Web3の関心度を問わず、自然とNFT・ブロックチェーンに触れられるような仕掛けを行っていく予定です。
まとめ
今回はYoki Originsの参加企業に、感想や反響、今後の展望などをお話しいただきました。Astar zkEVMのローンチキャンペーンYoki Originsは、様々なマイルストーンを達成し、Astar Networkが持つ広いWeb3、そしてWeb2の繋がりをハイライトするキャンペーンとなり、多くのユーザーに注目されました。
Astar Networkは、Japan Teamによる包括的なサポートに加え、Astar zkEVMの技術的利点により今後もWeb3への参入を目指す国内企業のファーストチョイスであると考えます。
また、Yoki Originsに国内のみならず、他のアジア地域の有名企業が参加したことで、今後さらに国外企業との連携も期待できるでしょう。