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JPYC、シリーズB第1回で17.8億円を調達 ステーブルコインの社会実装を加速

JPYC株式会社は2026年2月27日、シリーズBラウンドのファーストクローズにおいて総額17.8億円の資金調達を完了する予定であると発表した。アステリア株式会社をリード投資家とし、JR西日本イノベーションズやbitFlyer Holdings、明治安田生命保険など複数の企業が引受先となった。調達した資金はシステム基盤の強化や人材採用、新たな事業開発などに充てられるとしている。

発表内容の詳細

JPYCは日本円と1対1で交換可能なステーブルコインです。2025年10月に発行を開始して以来、流通規模が拡大しており、2026年2月16日時点での累計発行額は13億円を突破しました。

同社によると日次の資産回転率が流通額の100%を超える水準に達しており、実需に基づいた利用が増えているとされています。また、同社での直接口座開設数は1万3000件ですが、実際にJPYCを保有するウォレットアドレス数は約8万件に達しており、口座を持たないユーザー間でもブロックチェーン上で流通が進んでいることが示されています。

今回の資金調達の目的は、主に以下の4点に重点投資を行うことです。

1. システムおよびアプリケーションの開発金融機関水準のセキュリティを備えたシステム基盤を構築します。また、AIエージェントが自律的に価値の送受信を行う「M2M(Machine to Machine)決済」のネイティブ通貨として機能させるための開発環境に投資します。
2. 事業開発に必要な人材の採用決済導入やユースケース開拓を担う事業開発人材のほか、法規制に対応するための法務・コンプライアンス人材、ブロックチェーン専門家の採用を強化します。
3. ステーブルコイン関連事業の推進消費者向け決済だけでなく、企業間(BtoB)送金や将来的なデジタル給与払いを見据えた法人向け基盤の拡充を進めます。
4. 戦略的投資市場環境の変化に対応するため、新たなユースケース創出や戦略的アライアンスへ資金を活用します。

今後の展開

JPYC社は、現在対応しているAvalanche、Ethereum、Polygonの3つのブロックチェーンに加え、今後も対応チェーンの追加を検討しています。また、実店舗での決済スキーム実現に向けた複数プロジェクトが始動しており、円建てステーブルコインが実証段階から社会実装フェーズへ移行するタイミングだとしています。

編集部コメント

電鉄・生保・暗号資産販売所と多様な顔ぶれの出資者を集めた今回の調達は、JPYCが決済インフラとして広範な産業での実用化を見据えていることの表れといえます。累計発行額13億円はまだ黎明期の規模ですが、日次回転率が流通額を超えるという実需の手応えは普及に向けた明るい兆しといえるでしょう。国産ステーブルコインが社会実装へと歩みを進められるか、今後の展開が注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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