米財務省は2026年4月6日、次世代の資産形成を支援する新プログラム「Trump Accounts(トランプ・アカウンツ)」の公式金融エージェントとしてBNYメロン(Bank of New York Mellon)を指名し、主要パートナーとしてRobinhood(ロビンフッド)が参画することを発表しました。このプログラムは、米国の子供たちに早期の投資機会を提供することを目的としており、官民が連携して専用のプラットフォームを構築する画期的な試みとなります。
BNYメロンとRobinhoodによる運用体制の構築
今回の発表により、BNYメロンは財務省の公式金融エージェントとして、プログラムの初期口座の管理および専用アプリの開発を主導することになります。パートナーとして選ばれたRobinhoodは、ブローカー業務および初期受託者の役割を担います。
現在、財務省向けにカスタマイズされたホワイトラベル製品として「Trump Accountsアプリ」の開発が進められています。このアプリの開発にはNational Design Studioも協力しており、家族が直感的に口座を管理・運用できるユーザーインターフェースの構築を目指しています。なお、アプリの運営および初期口座の管理権限は引き続き財務省が保持するとされています。
「Trump Accounts」プログラムの概要と対象
「Trump Accounts」は、2025年7月4日に成立した「One Big Beautiful Bill(働く家族への減税法)」に基づき創設された、子供向けの非課税投資口座プログラムです。主な特徴は以下の通りです。
1. 対象範囲:2025年から2028年の間に生まれた米国市民の子供が対象となります。
2. 政府による拠出:対象となる子供一人につき、政府から1,000ドルのシード資金がインデックスファンドの形で提供されます。
3. 口座の性質:子供が18歳になるまで親や保護者が管理する、税制優遇措置のある個人退職勘定(IRA)に近い仕組みとされています。
4. 追加拠出:保護者や雇用主などは、年間最大5,000ドルまで追加で積み立てることが可能です。
このプログラムは、2026年7月4日に正式に開始される予定です。
業界への影響と民間企業の動向
この発表を受け、市場ではBNYメロンおよびRobinhoodの株価が上昇するなど、好意的な反応が見られました。また、政府の動きに呼応して、民間企業による独自の支援策も広がっています。
暗号資産(仮想通貨)関連事業を展開するGalaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)のCEOであるマイク・ノボグラッツ氏は、同社の米国従業員の子供に対し、政府の1,000ドル拠出に加えて、さらに1,000ドルをマッチング拠出することを表明しました。ノボグラッツ氏は、すべての子供が米国の資本市場にアクセスできる権利を持つべきであるとの考えを示しています。このほか、Acorns、Charles Schwab、SoFiなどの大手金融サービス企業も、従業員向けに同様のマッチング拠出プログラムの導入を発表しており、業界全体で次世代の金融教育と資産形成を支援する動きが強まっています。
ポイント
・米財務省が子供向け投資口座「Trump Accounts」の運用にBNYメロンとRobinhoodを起用。
・2025年から2028年生まれの子供に対し、政府が1,000ドルの投資資金を拠出する。
・BNYメロンとRobinhoodは、家族が簡単に投資管理を行える専用アプリを共同開発中。
・Galaxy Digitalなどの大手金融・Web3関連企業が、従業員の子供向けにマッチング拠出を行うなど、民間でも支援が拡大。
・プログラムの正式なローンチは2026年7月4日を予定しており、若年層の市場参入を促す重要な転換点になると見られます。