Aave DAOは、財務管理の最適化と運用予算の拡充を目的とした提案「AIP 465」を正式に承認しました。この計画には、複数のレイヤー2ネットワークからの資産回収や、トークン買い戻しのための予算増額、利回り運用の最適化などが含まれています。プロトコルの財務基盤を強化し、資金効率を向上させるための包括的な取り組みとして注目されます。
財務管理権限の延長と買い戻し予算の拡充
今回の承認により、メインネットでの資産交換を管理する役割を持つMainnetSwapStewardの権限が延長されました。これにより、WETH(イーサリアムと価値が連動するトークン)を、GHO(Aave独自のステーブルコイン)、AAVE、USDC、USDTへ交換することが引き続き可能となります。
また、継続的な買い戻しを支援するため、WETHの予算が3,000トークン増額されました。これは、プロトコルの主要資産の流動性を維持し、財務の健全性を高めるための措置と見られます。
レイヤー2からメインネットへの大規模な資産統合
本提案の重要な柱の一つが、Polygon、Base、Arbitrumといった各レイヤー2ネットワークからイーサリアムメインネットへの資産統合です。具体的には、Polygon上の79,000 EURS(ユーロ建てステーブルコイン)をUSDCに転換して回収するほか、各ネットワークに保有されている数百万ドル規模のaUSDCおよびaUSDT(Aaveに預け入れられた際に発行される利付トークン)がメインネットへブリッジされる予定です。
分散していた資産をメインネットに集約することで、DAOによる財務管理の透明性と効率性が向上すると考えられます。
監査費用の精算と利回り運用の最適化
運営面では、sGHO(ステーキングされたGHO)のスマートコントラクトに関するSherlock(分散型監査プラットフォーム)での監査費用として、TokenLogicに対し24,900 GHOが払い戻されます。
さらに、Collector(財務収穫用コントラクト)に保有されている未使用のETHをAave V3のaWETHに預け入れることも決定されました。これにより、アイドル状態の資産を活用して利回りを生み出し、プロトコルの収益を最大化する狙いがあります。
ポイント
- AIP 465の承認により、2026年3月の包括的な資金計画と資産統合が決定しました。
- WETHの買い戻し予算を3,000トークン追加し、エコシステム内の流動性維持を強化します。
- 複数のレイヤー2からメインネットへ資産を集約し、財務管理の一元化と効率化を図ります。
- 監査費用の精算や未使用資産のV3運用開始など、プロトコルの安全性と収益性の両面で改善が進められています。