ネットスターズが新構想「StarPay-X」を発表、実店舗でのステーブルコイン決済をマルチチェーン対応へ

QRコード決済ゲートウェイを展開する株式会社ネットスターズは、2026年4月8日に開催された国際テクノロジーカンファレンス「TEAMZ SUMMIT」にて、Web2とWeb3を接続する新たな構想「StarPay-X(スターペイエックス)」を発表しました。同社が持つ約70万のアカウント基盤を活用し、ステーブルコイン決済を複数のブロックチェーンやウォレットへ拡張することで、Web3技術の社会実装を加速させる狙いがあります。

実証実験の課題を解決するマルチチェーン・マルチウォレット戦略

ネットスターズが新構想「StarPay-X」を発表、実店舗でのステーブルコイン決済をマルチチェーン対応へ

ネットスターズは2026年1月から、羽田空港や兵庫県姫路市の店舗において、米ドル建てステーブルコイン「USDC」を用いた実店舗決済の実証実験を行ってきました。代表取締役社長CEOの李剛氏によると、これらの実証実験を通じて手応えを得た一方で、利用可能なブロックチェーンがソラナ(Solana)に、ウォレットがメタマスク(MetaMask)に限られていたことが、ユーザーの利便性における課題として浮き彫りになったとしています。

今回発表された「StarPay-X」は、この課題を解決するために「マルチチェーン」および「マルチウォレット」への対応を中核に据えています。特定の環境に依存せず、多様なチェーンやウォレット、ステーブルコインを既存の決済インフラに接続することで、Web3に馴染みのない一般ユーザーでも自然に利用できるエコシステムの構築を目指しています。

業界を横断するパートナーシップと新たな基盤の採用

StarPay-Xの構想実現に向け、複数のブロックチェーンや技術パートナーとの連携も明らかになりました。

基盤となるブロックチェーンには、これまでのソラナに加え、新たにアプトス(Aptos)とカントン(Canton)が追加されました。カントンは金融機関向けのプライバシー保護と相互運用性に特化したプロトコルとされています。また、ウォレット領域ではセルフカストディ型のBitget Walletが参画し、オンチェーン決済の実装支援としてWEA Japanが協力します。

さらに、オンチェーン金融インフラを開発するスターテイルグループとの連携も発表されました。同グループはSBIホールディングスとともに、金融資産の取引に特化したレイヤー1ブロックチェーン「Strium(ストリウム)」の開発や、日本初となる信託型の円建てステーブルコイン「JPYSC」の開発を進めています。

日本円ステーブルコイン「JPYSC」との連携と今後の展望

StarPay-Xの展開において、国内の決済シーンに適した通貨の導入も計画されています。スターテイル・ジャパン代表取締役CEOの手塚孝氏は、StarPay-Xの「マルチコイン戦略」への賛同を表明しました。

具体的には、2026年4月から6月の間にローンチが予定されている円建てステーブルコイン「JPYSC」などとの連携が検討されています。これにより、海外旅行客によるUSDC決済だけでなく、国内ユーザーによる円建てのオンチェーン決済も視野に入れたインフラ構築が進むと見られます。ネットスターズは、これらの取り組みを通じてWeb3を一部の限定的なサービスではなく、実社会に根付いたサービスへと成長させる意向を示しています。

ポイント

  • ネットスターズがWeb2とWeb3をつなぐ決済構想「StarPay-X」を発表しました。
  • 既存の「StarPay」が持つ約70万の加盟店基盤に、ステーブルコイン決済を統合します。
  • ソラナに加え、アプトスやカントンなどのマルチチェーン対応により、ユーザーの利便性向上を図ります。
  • スターテイルグループと連携し、2026年第2四半期に登場予定の日本円ステーブルコイン「JPYSC」との接続を目指します。
  • 実証実験で得られた知見に基づき、特定の環境に縛られないWeb3決済の社会実装を推進する点で注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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