2026年3月17日にジェネシスブロックが生成され、データ保護に特化したブロックチェーン「Midnight」が正式に稼働を開始しました。Midnightは、情報の透明性と秘匿性を両立させる「プログラマブル・プライバシー」を特徴としており、従来の完全に透明な台帳では対応が困難だった実社会の金融活動をオンチェーンで実現することを目指しています。第4世代のブロックチェーンとして、実社会での大規模な採用に向けたインフラ提供を開始しました。
規制遵守と機密保持を両立するプログラマブル・プライバシー
Midnightは、開発者がどのデータを公開し、どのデータを保護するかをプログラムできる「プログラマブル・プライバシー」を中核に据えています。従来のパブリックブロックチェーンは全ての取引情報が公開されるため、機密保持が求められる金融活動や規制対象となる業務への適用に課題がありました。Midnightは、ゼロ知識証明(情報の詳細を明かさずに正当性を証明する技術)を活用することで、プライバシーを保護しながら規制当局への報告や検証を可能にする「選択的開示(Selective Disclosure)」を実現しています。これにより、機密性を保ちつつ規制を遵守する必要がある金融機関などの実務への対応が期待されています。
実社会への導入を支える予測可能なコストモデル
実社会での導入を促進するため、Midnightは運用の安定性を重視したコストモデルを導入しています。検索情報によると、これはネットワークのガバナンストークンであるNIGHTを保有することで、ネットワーク利用料として消費されるリソースであるDUSTが生成される仕組みに基づいているとされています。この設計により、トークン価格の変動に左右されずに運用の見通しを立てることが可能になり、企業が予算管理を行いやすい環境を提供しています。また、開発者が高度な暗号技術を容易に扱えるよう、TypeScriptベースの独自言語であるCompactを採用するなど、実用性を重視した設計がなされているとされています。
業界における位置付けと重要性
Midnightは、Input Output Global(IOG)によって開発された第4世代のブロックチェーンであり、Cardano(カルダノ)エコシステムのパートナーチェーンとして位置づけられています。ビットコインによる分散型通貨、イーサリアムによるスマートコントラクトの普及に続き、Midnightは「プライバシーのプログラム化」を新たな標準として提示しています。ブロックチェーンの透明性が障壁となっていた企業活動や金融実務をオンチェーンへ移行させるための重要なインフラとしての役割が注目されています。
ポイント
- 2026年3月17日にジェネシスブロックが生成され、Midnightネットワークが正式に稼働を開始した。
- データの公開範囲を開発者が制御できる「プログラマブル・プライバシー」を最大の特徴としている。
- ゼロ知識証明を活用し、プライバシー保護と規制遵守を両立させる「選択的開示」が可能。
- NIGHTとDUSTの2トークンモデルを採用し、企業にとって重要な「予測可能なコスト」を実現している。
- 実社会の金融や機密データを扱う業務をブロックチェーン上で実行するためのインフラとして期待される。