PolygonがBor v2.7.1をリリース、ネットワークのスループット向上と安定化を目指す

Polygonは2026年4月13日、同ネットワークの実行クライアントであるBorの重要なソフトウェアアップデート「Bor v2.7.1」をリリースしました。このアップデートでは、トランザクションの処理能力を高めるための大幅な制限緩和や、データベースの効率化といった技術的な改善が盛り込まれています。ネットワーク全体の安定性とパフォーマンスを向上させることを目的としたリリースとして注目されます。

トランザクション処理能力とデータベースの最適化

PolygonがBor v2.7.1をリリース、ネットワークのスループット向上と安定化を目指す

今回のアップデートにおける主要な変更点の一つは、ピアツーピア(P2P)トランザクションのパケットサイズ制限の大幅な引き上げです。従来の100KBから1MBへと上限が拡大されました。これにより、一度に扱えるデータ量が増加し、スループット(処理能力)の向上が期待されます。

また、データストレージに関連する改善も行われています。Pebbleデータベース(データの読み書きを管理するエンジン)の書き込みパスが調整され、効率性が高められました。さらに、SRCバッファを500ミリ秒から100ミリ秒に短縮することで、技術的な処理速度の最適化が図られています。

EVMの最適化とシステムの安定性向上

Bor v2.7.1では、GEVM(Geth EVMの最適化実装)からイーサリアム仮想マシン(EVM)のパフォーマンス最適化機能が移植されました。これにより、スマートコントラクトの実行効率が向上する可能性があります。

安定性の面では、ウィットネス・リクエスト・パスにおける「ゴルーチン(Go言語における並行処理の仕組み)」のリーク問題が修正されました。これまでリソースを不必要に消費していた可能性のある不具合を解消することで、ネットワークの長期的な安定稼働に寄与するものと見られます。

ポイント

  • 2026年4月13日にPolygonの最新クライアント「Bor v2.7.1」がリリースされました。
  • P2Pトランザクションのパケットサイズ制限が100KBから1MBへと10倍に拡大されました。
  • GEVMからのEVM最適化の移植やデータベースの効率化により、処理能力の向上が図られています。
  • ゴルーチンリークの修正といった安定性に関わる技術的改善が含まれています。
  • これらの更新は、Polygonネットワークの全体的な処理能力と信頼性を高める点で重要です。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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