TORICOがイーサリアムを追加取得、累計保有量は世界の上場企業で20位相当に

TORICOがイーサリアムを追加取得、累計保有量は世界の上場企業で20位相当に

東証グロース市場に上場する株式会社TORICOは、2026年4月16日、暗号資産イーサリアム(ETH)を追加取得したことを発表しました。今回の取得により、同社のETH累計保有額は11億円を突破し、世界の上場企業における保有量ランキングで20位相当に達しています。日本企業が財務資産として暗号資産を戦略的に蓄積・運用する「トレジャリー戦略」の先行事例として、業界内での存在感を強めています。

継続的な買い増しにより累計保有額が11億円を突破

TORICOがイーサリアムを追加取得、累計保有量は世界の上場企業で20位相当に

TORICOは4月16日、新たに55.6902ETHを2052万9470円で取得しました。1ETHあたりの平均取得単価は36万8637円です。今回の追加取得の結果、同社のイーサリアム累計保有数量は2617.6870ETH、総取得価額は11億3109万2011円となりました。

同社は2026年3月19日時点で累計取得額が10億円を超えており、4月に入ってからも9日に続く2度目の取得開示を行うなど、市場動向に左右されない継続的な買い増しを続けています。暗号資産データサイトのCoinGeckoが提供する世界の上場企業によるイーサリアム保有量集計によると、現在の同社の保有規模はグローバルランキングで20位に相当するとされています。

新株予約権を活用した資金調達と運用の高度化

TORICOのイーサリアム取得資金は、同社が発行する第11回新株予約権(あらかじめ決められた価格で株式を取得できる権利)による調達資金が充てられています。調達した資金を順次ETHの取得に充当する方針を明確にしており、財務基盤の構築と暗号資産投資を直結させた戦略をとっています。

また、同社は単なる資産の保有にとどまらず、運用の高度化も進めています。

  • ステーキングの活用:保有するETHをネットワークに預け入れることで報酬を得る「ステーキング」を実施しており、累計保有数にはこれらの運用収入も含まれています。
  • 保管・管理体制:国内大手取引所との連携による堅牢な保管体制を構築しつつ、海外アドバイザーや最新の金融プロトコルの知見を取り入れています。
  • 専門子会社の設立:2026年1月には暗号資産投資事業を推進する子会社「株式会社TORICO Ethereum」を設立し、体制を強化しています。

日本企業による「デジタル・アセット・トレジャリー」の加速

TORICOが進める「イーサリアム・トレジャリー戦略」は、本業である「漫画全巻ドットコム」等の運営とは別に、暗号資産を収益獲得のための事業用資産として活用するモデルです。2026年2月にはSBI VCトレードとの連携を発表し、大口取引や保管、カバードコール(保有資産を活用して収益を得る手法)などの高度な運用支援を受ける体制を整えています。

日本国内ではビットコインを財務資産として保有する企業が増えつつありますが、TORICOのようにイーサリアムに特化し、ステーキング報酬を含めた「稼ぐトレジャリー」モデルを追求する姿勢は、Web3時代の新しい企業財務のあり方として注目されます。

ポイント

  • 2026年4月16日に約2053万円分のETHを追加取得し、累計保有額は11.3億円を超えました。
  • 世界の上場企業におけるイーサリアム保有量ランキングで20位相当にランクインしています。
  • 新株予約権による調達資金をETH取得に充てる、明確な財務戦略を実行しています。
  • 保有するだけでなくステーキング等の運用を組み合わせ、資産を増大させる仕組みを構築しています。
  • 国内取引所や専門アドバイザーと連携し、上場企業として透明性と安全性を確保した管理体制を敷いています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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