三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社が提供するデジタル証券(セキュリティ・トークン)サービス「ALTERNA(オルタナ)」において、累計発行額が500億円を突破しました。他証券会社経由の案件を含めた総発行額は750億円を超えており、国内のデジタル証券市場における存在感を高めています。不動産やインフラといった実物資産を裏付けとするデジタル証券は、個人投資家の新たな分散投資先として注目されています。
ALTERNAの運用実績と投資対象の広がり
ALTERNAは、大都市の大型不動産、物流施設、インフラなどの実物資産を裏付けとしたデジタル証券(ブロックチェーン技術を用いて発行される証券)に、スマートフォンから投資できるサービスです。2023年5月のサービス開始以来、オルタナを通じて17本、他証券会社経由で5本の計22本のデジタル証券を発行・運用しており、この案件数は国内最多とされています。
現在運用されている具体的な案件には、「ホテルリソル京都 河原町三条」や「SOKI ATAMI」、「イオンタウン鈴鹿」などが含まれます。これらの資産から得られる安定的な賃料収入等を原資として、累計利益分配金は30億円を突破しました。特定の株式や投資信託に依存しない、実物資産への手軽な投資手段として個人ユーザーへの浸透が進んでいます。
デジタル証券市場の拡大背景と将来予測
国内でデジタル証券市場が急速に拡大している背景には、新NISA制度の拡充による資産形成層の広がりと、株式市場の変動に対するリスク分散ニーズの高まりがあります。インデックスファンド等による運用が一般的になる一方で、市場のボラティリティ(価格変動)に左右されにくい実物資産への投資を組み合わせる動きが活発化しています。
デジタルアセットプラットフォーム「Progmat(プログマ)」が2026年2月に公表した市場予測によると、2026年末には国内のセキュリティ・トークン(ST)案件の残高が1兆531億円超、累計発行額が5,225億円超に達する見通しです。ALTERNAが達成した累計発行額500億円という数字は、この成長過程にある市場において大きなシェアを占めていることを示しています。
ポイント
- ALTERNA自体のデジタル証券累計発行額が500億円、他社経由を含めた総額は750億円を突破しました。
- 2023年5月の開始から計22本のデジタル証券を発行しており、この案件数は国内最多の規模です。
- 投資対象はホテルや商業施設、物流施設などの実物資産であり、累計分配金は30億円を超えています。
- 市場全体では2026年末までにST案件残高が1兆円を超えるとの予測もあり、今後さらなる市場拡大が見込まれています。