暗号資産取引所のCoincheck(コインチェック)は、2026年4月23日より、新たな暗号資産としてスイ(SUI)の取り扱いを開始しました。今回の追加により、同社の販売所における取り扱い銘柄は計34種類となります。Suiは高い処理能力を持つ次世代のレイヤー1ブロックチェーンとして注目されており、国内大手の取引所での採用により、ユーザーの投資選択肢がさらに広がることになります。
販売所と取引所の両方で取り扱いを開始
コインチェックは、2026年4月23日13時53分の発表時点で、販売所および取引所の両方においてSUIの取り扱いを開始したことを明らかにしました。SUIはネットワークの手数料(ガス代)の支払いや、ステーキングによるネットワークの安全確保などに利用されるネイティブトークンです。
コインチェックでは、2025年後半から2026年初頭にかけてソラナ(SOL)やトロン(TRX)などの主要なアルトコインの取り扱いを順次開始しており、今回のSUIの採用も、グローバルで需要の高い銘柄を国内ユーザーに提供する戦略の一環と見られます。
Mysten Labsが手掛ける「Sui」の技術的背景
Suiは、Mysten Labs(ミステン・ラボ)が主導して開発を進めているレイヤー1ブロックチェーンです。開発チームは、かつてMeta社(旧Facebook)が計画していたデジタル通貨プロジェクト「Diem(旧Libra)」に携わっていたエンジニアたちによって設立されたことで知られています。
Suiの主な技術的特徴は以下の通りです。
1. コンセンサスアルゴリズム:DPoS(Delegated Proof of Stake)を採用しており、トークン保有者がバリデーターを指名することでネットワークの安全性を維持します。
2. 開発言語:Diemの流れを汲む「Move」言語を使用しています(一般に、資産管理の安全性と開発の効率性を両立させる設計とされています)。
3. 処理性能:オブジェクト指向のデータモデルを採用することで、並列処理を可能にし、従来のブロックチェーンに比べて高速かつ低コストな取引を実現することを目指しています。
拡大するエコシステムと市場の現状
Suiは、DeFi(分散型金融)やゲーム、NFTなど幅広い分野での活用が期待されています。一方で、エコシステムの拡大に伴う課題も表面化しています。
コインチェックでの取り扱い開始前日となる2026年4月22日には、SuiベースのDeFiプロトコルである「Volo」がハッキング被害に遭い、約350万ドルが流出する事件が発生したと報じられています。このようにエコシステム内の個別のプロジェクトにおいてはリスクも存在していますが、ブロックチェーン自体のスケーラビリティや技術的なポテンシャルは高く評価されており、国内取引所への上場はエコシステムのさらなる成熟を促す可能性があります。
ポイント
・コインチェックが2026年4月23日よりSUIの取り扱いを開始し、販売所の銘柄数は計34種類に拡大しました。
・SuiはMeta社の旧Diemプロジェクトに携わったエンジニアらが設立したMysten Labsによって開発されています。
・DPoSを採用した次世代のレイヤー1ブロックチェーンであり、高速な処理性能と低コストな手数料が特徴です。
・SUIトークンは、ネットワーク手数料の支払いやステーキング、ガバナンスなどの用途で使用されます。
・前日にはSuiベースのDeFiでハッキングが発生しており、エコシステムの拡大とともにセキュリティ面の動向も注目されます。