テスラ、2026年第1四半期もビットコイン保有を継続 評価損は約1億7300万ドル

イーロン・マスク氏が率いるテスラ社は、2026年第1四半期の決算報告において、ビットコインの保有量を維持したことを明らかにしました。期間中のビットコイン価格下落により、税引後で約1億7300万ドルの評価損を計上したものの、同社の事業全体としては増収増益を記録しています。主要企業によるビットコインの長期保有姿勢は、暗号資産市場の安定性や企業の資産運用戦略を測る上で重要な指標となります。

1万1509BTCを維持、価格下落による評価損の影響

テスラ、2026年第1四半期もビットコイン保有を継続 評価損は約1億7300万ドル

テスラが4月22日に発表した2026年第1四半期(1月〜3月)の決算報告によると、同社は期間中にビットコイン(BTC)の売却を行わず、1万1509BTCの保有を継続しました。

この期間、ビットコイン価格は年初の約9万ドル(約1395万円)から3月末には約6万8000ドル(約1054万円)まで下落しました。この価格変動に伴い、テスラは暗号資産の保有による損失として、税引後で1億7300万ドル(約268億円)を計上しています。

一方で、同社の本業の業績は堅調に推移しています。第1四半期の売上高は前年同期比16%増の223億8700万ドル(約3兆4700億円)、1株あたり利益(EPS)は前年同期比52%増の0.41ドルに達しました。暗号資産の評価損が発生しているものの、企業の全体的な収益力は向上していることが示されています。

2021年からの保有推移と現在のポートフォリオ

テスラのビットコイン保有の歴史は2021年に遡ります。ビットコイン保有状況を追跡するBitcoin Treasuriesのデータに基づくと、同社は2021年2月に4万3200BTCを初めて取得しました。その後、市場の流動性検証を目的とした売却や、2022年6月の2万9160BTCに及ぶ大規模な売却を経て、保有量は一時9720BTCまで減少しました。

現在の保有量である1万1509BTCは、2024年12月に1789BTCを追加購入したことで形成されたもので、それ以降は今回の決算期を含め、保有量に変化はありません。

イーロン・マスク氏に関連する他の動向として、同氏が率いるAI企業「xAI」での暗号資産専門家の採用や、SNSプラットフォーム「X」の決済事業「X Money」における専門人材の起用などが報じられています。テスラがビットコインを維持している事実は、同氏のグループ全体における暗号資産への関心の継続性を示唆している可能性があります。

ポイント

  • 2026年第1四半期末時点で1万1509BTCの保有を維持しており、売却は行われませんでした。
  • ビットコイン価格が9万ドルから6万8000ドルへ下落した影響で、1億7300万ドルの評価損を計上しました。
  • 暗号資産の評価損を抱えつつも、売上高は前年同期比16%増、EPSは52%増と、本業は増収増益を達成しています。
  • 2024年12月の追加購入以降、テスラはビットコインの保有量を固定しており、長期保有の姿勢を強めていると見られます。
  • 主要企業が価格変動局面でも保有を継続していることは、ビットコインの企業資産としての信頼性を裏付ける一要因となり得ます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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