Bitwise最高投資責任者がアバランチのETP提供に踏み切った理由を解説

暗号資産運用会社Bitwise(ビットワイズ)の最高投資責任者(CIO)であるマット・ホーガン氏は、同社がアバランチ(AVAX)の上場取引型金融商品(ETP)を発売した背景を説明しました。アバランチは時価総額で24番目の規模を持つレイヤー1ブロックチェーンですが、同氏はその独自の設計と現実資産(RWA)のトークン化における成長性を高く評価しています。レイヤー1の競争が初期段階にあるなかで、他の主要チェーンとは異なるアプローチを採用している点が選定の決め手となったと見られます。

企業や政府のニーズに対応する独自の設計思想

Bitwise最高投資責任者がアバランチのETP提供に踏み切った理由を解説

ホーガン氏がアバランチを評価する最大の理由は、その構造的な独自性にあります。イーサリアムやソラナがそれぞれ独立した単一のブロックチェーンとして機能するのに対し、アバランチは「ブロックチェーンのブロックチェーン」というアプローチを採用しています。

この設計により、企業や政府機関は独自のルール、バリデーター(ネットワークの承認者)、コンプライアンス基準を設定した専用のチェーンを構築することが可能です。この柔軟性が実社会での利用を後押ししており、実際にブラックロック、アポロ、トヨタ、ワイオミング州、FIFA(世界サッカー連盟)といった大手組織がパートナーとして名を連ねています。こうした背景もあり、アバランチ上でトークン化された現実資産(RWA)は前年比950%増の13億ドル(約2080億円)に達しており、実用面での急速な拡大が示されています。

レイヤー1競争の初期段階における投資戦略

第2の理由は、投資における「謙虚さ」という原則に基づいています。ホーガン氏は、現在のレイヤー1ブロックチェーンの競争はまだ初期段階にあり、最終的にどのプロジェクトが市場を制するかを現時点で断定することは困難であると主張しています。

このような不確実な環境下では、特定のチェーンに絞るのではなく、設計思想が本質的に異なるプロジェクトに注目すべきだというのが同氏の考えです。アバランチの時価総額は約40億ドル(約6400億円)と、上位の暗号資産と比較すると限定的ですが、独自の技術スタックを持つプロジェクトへの投資は、将来的な巨大市場への機会に対する戦略的な選択であると結論づけています。

ポイント

  • Bitwiseがアバランチ(AVAX)を対象としたETP(上場取引型金融商品)を新たに発売しました。
  • アバランチは専用チェーンを構築できる「ブロックチェーンのブロックチェーン」という独自の構造を持ち、企業や政府機関の導入に適しているとされています。
  • ブラックロックやトヨタ、FIFAなどの大手組織がパートナーとなっており、RWA(現実資産)のトークン化実績が前年比で大幅に増加しています。
  • レイヤー1の勝者が未確定な現状において、他の主要チェーンとは異なる設計思想を持つプロジェクトをポートフォリオに加える戦略的な意義が強調されています。
  • 時価総額40億ドル規模のアバランチへの投資は、将来の市場機会を見据えた合理的な判断であるとBitwise側は説明しています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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