米国で戦略的ビットコインリザーブの法制化を目指す「ARMA」法案が提出される

米国で戦略的ビットコインリザーブの法制化を目指す「ARMA」法案が提出される

米国下院議員のニック・ベギッチ氏は、16人の共同提案者とともに、20年間にわたる米国の「戦略的ビットコインリザーブ(国家戦略としてのビットコイン準備金)」を法制化するための「ARMA(American Reserve Modernization Act)」法案を提出しました。この法案は、米国政府がデジタル準備資産を管理する方法を近代化し、ビットコインを正式な準備資産として位置づけることを目的としています。国家レベルでのビットコイン保有を法的に義務付ける動きとして、Web3業界や金融市場において極めて重要な意味を持つと見られます。

ARMA法案の概要と法制化への背景

米国で戦略的ビットコインリザーブの法制化を目指す「ARMA」法案が提出される

提出されたARMA法案は、正式名称を「American Reserve Modernization Act of 2026(2026年アメリカ準備金現代化法)」とされています。ニック・ベギッチ下院議員が主導し、ジャレッド・ゴールデン下院議員を含む16人の共同提案者が署名した超党派の法案です。

この法案は、2025年3月に署名された大統領令を法制化し、国家としてのビットコイン準備金制度に強固な法的根拠を与えることを目指しているとされています。これにより、政権交代などの政治的変化に左右されない、長期的な国家戦略としてのビットコイン保有体制を確立する狙いがあると見られます。

法案が定める具体的な仕組みと購入計画

法案では、財務省に対してビットコインの購入および管理に関する権限を付与することが規定されているとされています。具体的には、5年間にわたり毎年最大20万BTC、合計で最大100万BTC(世界全体のビットコイン総供給量の約5%に相当)を取得する権限を財務省に与える計画とされています。

購入および保有されたビットコインは、最低20年間はロック(売却制限)され、国家の準備資産として厳重に保管される仕組みです。また、財務省の管理下で連邦政府が保有するデジタル資産の保管を一本化し、四半期ごとの監査を実施することで、透明性を確保する方針も含まれているとされています。

業界への影響と資産としての位置づけ

ベギッチ議員は、ビットコインをゴールド(金)になぞらえ、それぞれの資産クラスにおける支配的な価値の保存手段であると主張しています。市場規模やこれまでの実績から、ゴールドが貴金属の準備資産を代表するのと同様に、暗号資産の分野ではビットコインがその役割を担うべきだという考え方が背景にあるとされています。

この法案が成立した場合、米国政府がビットコインを国家の公式な準備資産として認めることになり、グローバルな金融市場におけるビットコインの信頼性がさらに高まる可能性があります。また、他国政府によるビットコインの採用や、伝統的な金融機関による暗号資産の取り扱いを促進する契機になることも予想されます。

ポイント

  • ニック・ベギッチ下院議員らが、20年間にわたる米国の戦略的ビットコインリザーブを法制化する「ARMA」法案を提出しました。
  • 法案は財務省に対し、5年間で最大100万BTCを取得する権限を与え、最低20年間保有することを義務付ける内容とされています。
  • ビットコインをゴールドと同様の「価値の保存手段」として位置づけ、デジタル準備資産の管理を近代化する狙いがあります。
  • 国家レベルでビットコインを長期保有する動きは、暗号資産の信頼性を高め、今後の市場や法整備に大きな影響を与える点で注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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