暗号資産を用いて現実世界の出来事を予測する分散型プラットフォームであるPolymarketが、日本での事業認可取得に向けた準備を進めていることが明らかになりました。同社は日本市場を未開拓の大きなビジネス機会と捉えており、2030年までの政府認可取得を目指して日本代表を任命し、ロビー活動を開始する方針と報じられています。厳しい規制環境が続く日本において、グローバル大手の予測市場プラットフォームがどのようなアプローチを取るのか、国内のWeb3業界関係者からも注目が集まっています。
日本事業のリーダー任命と国内法への準拠計画
Polymarketは日本市場への参入を本格化させるため、日本事業を率いる責任者としてMike Eidlin(マイク・エイドリン)氏を任命したとされています。同氏は、ソラナ(Solana)ブロックチェーン上で機能するDeFi(分散型金融)プラットフォームであるJupiter(ジュピター)の日本責任者を務めてきた経歴を持ちます。
現在、Polymarketは規制上の理由から日本国内のユーザーに対して取引機能を制限しており、ウェブサイトの閲覧のみが可能な状態となっています。こうした法的な制約に対応するため、2026年4月には国内の暗号資産系インフルエンサーである全力氏がPolymarketに参画したことを公表しました。同氏によると、日本向けには取引機能を持たない閲覧専用(View Only)の形で展開し、国内の法規制に準拠する準備を進めているとのことです。
進出の背景にあるグローバルな競争と日本国内の規制障壁
Polymarketが日本市場の開拓を急ぐ背景には、グローバル市場における競争の激化や、新規ユーザー獲得の必要性があると見られます。同社の月間取引高は2026年5月に減少に転じたことが報告されており、競合プラットフォームとの競争が激化しているとされています。また、米国における規制当局からの圧力も、同社が海外の未開拓市場へ進出を模索する要因になっていると見られます。
一方で、日本における予測市場の展開には高い法的な障壁が存在します。日本の現行法では、原則として金銭を賭ける行為が禁止されているためです。2026年4月には国会において予測市場の経済的な活用に関する質問が行われましたが、金融庁などの当局は賭博性やインサイダー取引への懸念から極めて慎重な姿勢を示しているとされています。Polymarketは今後、ロビー活動を通じてこれらの法的な課題をクリアし、2030年までの認可取得を目指す方針です。
ポイント
- Polymarketは日本を未開拓の巨大市場と捉え、2030年までの政府認可取得を目指してロビー活動の準備を進めています。
- 日本事業の責任者として、ソラナ上の分散型金融プラットフォームであるJupiterの日本責任者を務めていたMike Eidlin氏が就任したと報じられています。
- 現在は規制上の理由から日本国内での取引が制限されていますが、将来的には取引機能を持たない閲覧専用など、日本の法規制に準拠した形での展開が検討されています。
- 背景には、月間取引高の減少や競合プラットフォームとの競争激化、米国での規制圧力があり、同社はグローバルな事業拡大を急いでいると見られます。
- 日本国内では賭博を禁じる法的な壁が厚く、金融当局も慎重な姿勢を示しているため、認可取得に向けた交渉の行方が注目されます。