2026年ワールドカップ開幕、暗号資産予測市場の取引高が20億ドルを突破

2026年FIFAワールドカップがメキシコシティで開幕する中、優勝国を予想する暗号資産予測市場の取引高が合計20億ドルを突破しました。これは、予測市場における単一のイベントとして史上最大規模の記録とされています。トレーダーたちの予想は拮抗しており、スペインとフランスが競り合う一方で、前回王者のアルゼンチンへの支持は限定的となっています。本大会は、ブロックチェーン技術がスポーツベッティングや公式予測インフラに本格導入される重要な試金石としても注目されています。

PolymarketとKalshiで20億ドル超を記録、史上最大の予測市場イベントへ

2026年ワールドカップ開幕、暗号資産予測市場の取引高が20億ドルを突破

今回のワールドカップ開幕を前に、主要な予測市場プラットフォームであるPolymarket(ポリマーケット)とKalshi(カルシ)における優勝予想の取引高が合計20億ドルを超えました。このうち、暗号資産ベースの予測プラットフォームであるPolymarketが約19億ドル、米商品先物取引委員会(CFTC)の規制下にあるKalshiが約1億3,200万ドルを占めているとされています。

Polymarketは2025年7月にこの市場を開設しており、開幕に向けて取引が急加速しました。直近の24時間だけでも6,600万ドルが取引されたと報じられています。従来のベッティングとは異なり、予測市場では自身の予測ポジションをリアルタイムで売買・調整できるため、試合結果や選手の状況に応じて市場価格がダイナミックに変動する特徴があります。

拮抗する優勝予想、スペインとフランスがリードしアルゼンチンは9%に留まる

数百万人のトレーダーによる予測は現在も割れており、絶対的な本命は定まっていません。Polymarketのデータによると、スペインが16.5%、フランスが16.1%の勝率(支持率)となっており、両国が事実上の共同本命として市場をリードしています。

これに続いてイングランドとポルトガルがそれぞれ約11%、ブラジルが8%となっています。一方で、前回大会の覇者であるアルゼンチンは9%の支持に留まっており、トレーダーたちからは欧州の強豪国に比べてやや評価を下げている状況が見られます。グループステージの各試合結果によって、これらの数値は今後急速に変動していくと見られます。

FIFA公式パートナーがChainlinkを採用、オンチェーン決済の自動化を推進

技術的な側面において、今回のワールドカップはブロックチェーン技術の大規模な実用化の場となっています。FIFA公式の予測市場パートナーであるADI Predictstreetは、分散型オラクル(ブロックチェーン外のデータをネットワーク内に取り込む技術)としてChainlink(チェーンリンク)を独占的に採用したと発表しています。

Chainlinkの技術を利用することで、現実の試合結果データが直接ブロックチェーン上に書き込まれ、スマートコントラクト(契約の自動実行システム)を通じて市場の作成、決済、および配当のプロセスが完全に自動化されます。これにより、従来の手動確認に伴う遅延や紛争を回避し、透明性の高い即時決済が可能になるとされています。

また、暗号資産取引所Kraken(クラーケン)が公式取引所パートナーに指定されたほか、ファントークンプラットフォームを運営するChiliz(チリーズ)のオンチェーン活動も活発化しており、Web3エコシステム全体が大会を通じて活性化しているとされています。

ポイント

  • W杯優勝予想の予測市場取引高が20億ドルを突破し、暗号資産予測市場における史上最大の単一イベントとなりました。
  • トレーダーの予測はスペイン(16.5%)とフランス(16.1%)が競り合っており、前回王者のアルゼンチン(9%)は評価を落としています。
  • FIFA公式予測市場パートナーのADI PredictstreetがChainlinkのオラクル技術を採用し、試合結果に基づく自動決済と即時配当の仕組みを構築しています。
  • 公式取引所パートナーとしてのKrakenの参入や、Chilizなどのアクティビティ向上により、Web3業界におけるスポーツ分野への関与がこれまで以上に強まっています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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