ソラナ(SOL)のデジタル資産トレジャリー(DAT)最大手であるForward Industries(フォワード・インダストリーズ)が、競合2社に対して全株式交換による事業統合を提案したことが明らかになりました。しかし、提案先であるSolana Company(ソラナ・カンパニー)からは拒否され、もう1社のSkyAI(スカイAI)からは期限内に回答が得られなかったと発表されています。この動きは、市場環境の変化を背景に、ソラナトレジャリー分野における業界再編の模索を示す事例として注目されます。
買収提案の具体的な内容と結果
フォワード・インダストリーズは2026年6月15日、ソラナ・カンパニーとスカイAIの2社に対し、それぞれ株式交換による事業統合案を提示したと発表しました。
ソラナ・カンパニーに対する提案では、同社の普通株1株につきフォワード・インダストリーズの新規発行普通株0.386株を割り当てる内容でした。これは、提案前日のソラナ・カンパニーの終値1.48ドルに対し約10パーセントのプレミアムを上乗せした、1株あたり1.63ドル相当の取引となります。しかし、ソラナ・カンパニーの取締役会はこの提案を拒否しました。
一方、スカイAIに対する提案では、普通株1株につきフォワード・インダストリーズ株0.367株を割り当てる内容でした。こちらは提案前日のスカイAIの終値1.29ドルに対し約20パーセントのプレミアムを上乗せした、1株あたり1.55ドル相当となります。スカイAI側からは提示された期限内に回答がなかったとされています。
提案の背景とソラナトレジャリー市場の動向
フォワード・インダストリーズは、2025年9月にソラナトレジャリー戦略を開始して以来、世界最大のソラナトレジャリーを構築してきました。同社は保有するソラナの大部分を高性能バリデーターインフラでステーキングするなどの運用を行っています。
今回の買収提案の目的について、フォワード・インダストリーズは、対象企業の株主に直近の取引水準を上回るプレミアムを提供するとともに、統合後の株式を通じてソラナへの継続的なエクスポージャー(価格変動への連動性)を提供することであると説明しています。
業界内では、ソラナなどの暗号資産を保有するデジタル資産トレジャリー企業が、トークン価格の変動や市場バリュエーションの低下といった圧力に直面しているとされています。そのため、今回のフォワード・インダストリーズによる提案は、規模の拡大やエコシステム内での専門性の向上を目的とした、業界再編(コンソリデーション)の試みであると見られます。
ポイント
- フォワード・インダストリーズが競合のソラナ・カンパニーとスカイAIに株式交換による事業統合を提案しました。
- ソラナ・カンパニー取締役会は提案を拒否し、スカイAIは回答期限までに返答しませんでした。
- 提案にはそれぞれ約10パーセントおよび約20パーセントのプレミアムが上乗せされていました。
- 世界最大のソラナトレジャリーを保有するフォワード・インダストリーズによる、業界再編を狙った動きとして注目されます。
- 暗号資産市場の変動下において、デジタル資産トレジャリー企業が規模の拡大や効率化を模索している可能性が示されています。