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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

ソニュームが独自トークン「SONEIUM」の発行を計画へ。作品ごとのIPトークン化を通じた資金調達を支援する方針

ソニーグループとスターテイルグループの合弁会社が開発するイーサリアムのレイヤー2ブロックチェーン「ソニューム(Soneium)」は、独自エコシステムトークン「SONEIUM」の発行計画を発表しました。あわせて、知的財産(IP)の事業活動をオンチェーン化してファンとともに資金調達を行う「トークン化IP」の展開を開始し、参加窓口となる「ソニューム・ポータル」を公開しています。トークン発行は計画段階にとどまるものの、個別の作品や音楽権利のトークン化、ライセンス規格の標準化を通じて、クリエイター支援とWeb3エンターテインメント経済圏の確立を目指す取り組みとして注目されます。

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監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

独自トークン計画と参加者をつなぐ経済圏の設計

ソニュームの開発元であるソニーブロックソリューションズラボは、エコシステムトークン「SONEIUM」の発行計画を明らかにしました。本トークンは、クリエイター、IPの権利者、開発者、ファン、投資家など、ソニュームのエコシステムに参加する多様な主体をつなぎ、音楽やゲーム、アニメといったエンターテインメント分野を中心とした経済圏を構築することを目的に設計されています。

ただし、トークンの発行は現時点で計画段階にあり、正式には決定していません。日本国内での流通も未定とされており、実際に発行される場合は適用される法令や規制上の要件を遵守する方針が示されています。発行に関する具体的な詳細は後日発表される予定です。ソニュームはイーサリアムのレイヤー2ブロックチェーン(取引処理速度の向上や手数料削減を目的とした拡張ネットワーク)として2025年1月にメインネットを公開しており、現状の取引手数料(ガス代)にはイーサリアム(ETH)が使用されています。

作品や音楽ロイヤルティを対象とするトークン化IP構想

トークンの発行計画と並行して発表された「トークン化IP」は、グッズ販売やライセンス事業、新規作品の制作など、IPに関連する事業活動の一部をブロックチェーン上で扱う仕組みです。クリエイターやIP権利者がコミュニティとともに資金を調達し、新たな作品づくりに取り組める環境を整えます。

この取り組みでは、SONEIUMとは別に個別作品やキャラクターに紐づく「IPトークン」の発行も予定されています。第一弾として、すとぷりを運営するSTPRの親会社であるSUPER STATE HOLDINGSとともに、キャラクターIP「もりうさ」を展開し、グッズや短編アニメなどの事業展開を支える構想です。同社が擁するクリエイターは総フォロワー数6,000万人以上、YouTube総再生回数は137億回にのぼります。

さらに音楽分野では、楽曲使用料収入などに投資できる音楽カタログファンドの仕組み「IP Vault」や、韓国のDayOneDreamとの提携を通じたK-POPアーティストのコンサート事業ロイヤルティのトークン化も進められます。ソニュームはすでに日本音楽著作権協会(JASRAC)の楽曲情報管理システム「KENDRIX」に採用されており、エンターテインメント分野での実績基盤を活かした展開と見られます。なお、公開された公式窓口「ソニューム・ポータル」やこれらの仕組みを日本の利用者が利用できるかどうかは現時点で明らかにされていません。

ライセンス規格案「ERC-8432」とオンチェーン権利管理

ソニュームは資金調達の枠組みにとどまらず、作品の出所や権利情報、原作と二次創作の関係をブロックチェーン上に記録し、権利者が定めたルールに基づいてスマートコントラクト(自動実行される契約プログラム)で使用料や収益を分配する技術基盤を整えています。

その一環として推進されているのが、作品の利用条件やライセンス情報の形式を統一する規格案「ERC-8432(オンチェーンIP資産・ライセンスレジストリ)」です。同規格案はイーサリアムのオープン標準として提案されており、クリエイター間での円滑なライセンス取得や権利処理だけでなく、AIエージェントによる利用も想定されています。

ポイント

  • ソニュームが独自エコシステムトークン「SONEIUM」の発行計画を発表し、クリエイター、ファン、投資家をつなぐ経済圏の構築を目指している点で注目されます。
  • キャラクター「もりうさ」のIPトークンやK-POPコンサートのロイヤルティなど、具体的なコンテンツ収益を裏付けとした資金調達の仕組みを提供する点で重要です。
  • ライセンス情報規格案「ERC-8432」の普及を進めることで、二次創作やAIエージェント利用に対応したオンチェーン権利処理の標準化につながる可能性があります。
  • 独自トークンの発行や日本国内での流通、各機能の国内利用可否は現時点で未定であり、今後の規制要件への適合方針を確認する必要があります。

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