BitMine Immersion Technologies、イーサリアムの評価損により約38億ドルの四半期純損失を計上

ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BitMine Immersion Technologies、以下BMNR)は、2026年2月28日に終了した四半期会計期間において、38億2,000万ドルの純損失を報告しました。この損失の大部分は、同社が保有する多額のイーサリアム(ETH)の評価換えに伴う約37億8,000万ドルの含み損によるものです。前年同期の損失が116万ドルであったのと比較して、損失額が大幅に拡大しています。

巨額の評価損と対照的なステーキング収益の増加

BitMine Immersion Technologies、イーサリアムの評価損により約38億ドルの四半期純損失を計上

今回の四半期決算で報告された38億2,000万ドルの純損失は、そのほとんどが同社のイーサリアム財務資産に関連する未実現の評価損(資産の帳簿上の価値を市場価格に合わせて引き下げる処理)に起因しています。この損失は現金の流出を伴わない会計上の非現金項目とされています。

一方で、同期間の収益面では成長も見られました。公開された情報によると、同四半期の収益は約1,104万ドルに達しており、その大部分がイーサリアムのステーキング(ネットワークの維持に貢献し報酬を得る仕組み)による報酬で構成されています。前年同期の収益が約150万ドルであったことから、収益規模は大きく拡大しています。

世界最大級のイーサリアム保有企業への転換

BMNRは、従来のビットコイン・マイニング事業から、イーサリアムを主軸とした財務戦略へと大きく舵を切っています。同社は現在、約487万ETHを保有しており、これは企業としてのイーサリアム保有量では世界最大規模とされています。

この戦略の一環として、同社は2026年初頭に機関投資家向けのステーキング・インフラ「MAVAN(Made-in-America Validator Network)」を立ち上げました。保有するイーサリアムの多くをこのプラットフォームで運用することで、市場価格の変動リスクを抱えつつも、継続的な収益源を確保する体制を構築しています。

財務状況と市場の評価

同社は2026年4月9日にニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場(アップリスティング)を果たしました。また、取締役会は40億ドル規模の自社株買いプログラムを承認しており、株主還元への姿勢を示しています。

今回の巨額損失はイーサリアムの価格変動による会計上の処理が主な要因であり、事業運営そのものの破綻を示すものではないと見られています。同社の経営陣は、現在の市場価格がイーサリアムの長期的な有用性を反映していないとの認識を示しており、今後もイーサリアムを中心とした資産蓄積を継続する方針と見られます。

ポイント

・2026年2月期四半期で38億2,000万ドルの純損失を計上し、前年同期の116万ドルから大幅に拡大しました。

・損失の主な要因は、保有するイーサリアムの評価換えに伴う37億8,000万ドルの含み損です。

・純損失の一方で、イーサリアムのステーキング報酬により四半期収益は約1,104万ドルまで増加しています。

・同社は約487万ETHを保有する世界最大のイーサリアム保有企業となっており、独自のステーキング基盤「MAVAN」を運用しています。

・2026年4月にNYSEへ上場し、40億ドル規模の自社株買いを計画するなど、強気な財務戦略を継続しています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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