東証グロース上場のアライドアーキテクツ株式会社は、2026年4月21日、総額約31.5億円相当の資金調達を実施することを発表しました。調達資金の約90%にあたる28.27億円をビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)を中心とするデジタル資産の購入や運用に充てる方針です。同社は米NASDAQ上場企業との提携を通じて、日本国内におけるオンチェーン経済圏の構築を加速させる狙いがあります。
デジタル資産を中核とした資金調達の概要
今回の資金調達は、米NASDAQに上場するDeFi Development Corp.(以下、DeFi社)を割当先とする第三者割当増資および新株予約権の発行、さらにマッコーリー・バンク・リミテッド向けの新株予約権発行によって構成されています。DeFi社に対しては新株式1.8億円と新株予約権2.3億円を割り当て、全体の総想定調達額は約31.5億円に達します。
特筆すべきは調達資金の使途であり、全体の約9割がビットコイン、イーサリアム、ソラナといった主要なデジタル資産の取得・保有・運用に充てられます。これは、企業が自社の財務戦略としてデジタル資産を活用する「デジタル・アセット・トレジャリー(DAT)」と呼ばれる戦略の一環とされています。
米DeFi社との戦略的提携とオンチェーン経済圏構想
割当先となるDeFi社は、デジタル資産の戦略的保有・運用やAIを活用した不動産プラットフォーム事業を展開する企業です。アライドアーキテクツは、DeFi社が持つ暗号資産運用のソリューションを日本国内で展開することを視野に入れ、戦略的提携に向けた協議を開始しました。
同社はこの資金力を背景に、「オンチェーン経済圏」構想の実現を目指しています。具体的には、以下の3つの領域を展開する方針を掲げています。
1. オンチェーン・インベストメント:デジタル資産への直接投資
2. オンチェーン運用・導入支援:企業等へのデジタル資産活用サポート
3. オンチェーン事業開発:ブロックチェーン技術を基盤とした新規事業の創出
現時点では具体的な決定事項はないものの、資本関係を通じて事業連携の可能性を深く追求していくとしています。
専門体制の強化と最高暗号資産責任者の就任
アライドアーキテクツは、これらの構想を推進するために組織体制の強化も進めています。その一環として、新たに「最高暗号資産責任者(CCO)」というポストを設置しました。
この役職には、Solana(ソラナ)の日本における開発者コミュニティである「Solana Superteam Japan」の前代表が就任しています。同氏は暗号資産メディアの編集長や海外取引所の日本法人広報責任者などを歴任した経歴を持ち、世界のクリプト市場の知見を同社の事業に反映させる役割を担います。上場企業が暗号資産に特化した責任者を配置し、財務資産の大部分をデジタル資産に振り向ける動きは、日本国内のビジネスシーンにおいても注目される事例となります。
ポイント
・東証グロース上場企業による総額31.5億円規模の大型資金調達。
・調達資金の約90%(28.27億円)をBTC、ETH、SOLなどのデジタル資産に投資する異例の財務戦略。
・NASDAQ上場のDeFi社と提携し、日本での暗号資産運用ソリューション展開を模索。
・「オンチェーン経済圏」の構築を掲げ、投資・導入支援・事業開発の3領域を推進。
・専門知見を持つ最高暗号資産責任者(CCO)を新設し、実行体制を整備。