米Coinbase最高法務責任者、CLARITY法案におけるリワード条項の維持を要求

米Coinbase最高法務責任者、CLARITY法案におけるリワード条項の維持を要求

米暗号資産取引所Coinbaseの最高法務責任者(CLO)であるポール・グレワル氏は、決済用ステーブルコインの規制枠組みを定める「CLARITY法案(Clarity for Payment Stablecoins Act)」について、暗号資産のリワード(報酬)を認める条項が含まれないのであれば、法案の推進を断念すべきであると米議会に警告しました。現在、米上院ではステーブルコインの利回りを巡る議論が難航しており、法案の進展が停滞しています。この動向は、米国内におけるステーブルコインのビジネスモデルや規制の行方を左右するものとして注目されています。

ステーブルコインのリワードを巡る対立と業界の主張

米Coinbase最高法務責任者、CLARITY法案におけるリワード条項の維持を要求

グレワル氏は、ステーブルコインに関連するリワードやインセンティブの仕組みが法案に組み込まれることの重要性を強調しています。同氏によれば、これらの報酬メカニズムを排除した形での法案成立は、業界にとって受け入れがたいものであると見られます。

背景には、ステーブルコインの発行体やプラットフォームが利用者に利回りを提供することに対し、銀行業界が強く反発している状況があります。検索情報によれば、銀行業界はステーブルコインが利回りを提供することで、伝統的な金融機関の預金が暗号資産プラットフォームへ流出(預金流出)することを懸念しているとされています。これに対しグレワル氏は、現時点でそのような預金流出を示す証拠はないと反論しており、銀行業界の主張には根拠がないとの立場を崩していません。

法案の進展状況と今後の焦点

CLARITY法案は、米国内でのステーブルコインに対する明確な規制を確立し、証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の管轄権を整理することを目的としています。この法案は2025年7月に下院を通過していますが、現在は上院銀行委員会での審議が停滞しています。

上院では、保有しているだけで得られる「パッシブな利回り」は禁止し、決済やプラットフォームの利用といった特定の活動に基づいて付与される「活動ベースの報酬」は許可するという妥協案も検討されていると報じられています。しかし、グレワル氏はリワード全般の重要性を改めて主張しており、業界の要望がどこまで最終的な法案に反映されるかが焦点となっています。2026年4月下旬から5月にかけてが、法案の修正や採決に向けた重要な時期になると見られています。

ポイント

  • Coinbaseのポール・グレワルCLOが、CLARITY法案におけるリワード条項の支持を議会に要請しました。
  • ステーブルコインの利回り提供を巡り、暗号資産業界と銀行業界の間で意見の対立が続いています。
  • 銀行側は預金流出を懸念して利回りの禁止を求めていますが、グレワル氏はその懸念に根拠がないと主張しています。
  • 法案は2025年に下院を通過しており、現在は上院での妥協案の策定と採決スケジュールが注目される段階にあります。
  • リワード条項の有無は、今後のステーブルコインを利用したビジネスモデルの収益性や普及に直結するため、業界にとって極めて重要です。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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