トークン化預金プラットフォームを提供する株式会社ディーカレットDCPと、デジタル資産運用サービス「LIFE LOG BOX」を運営する株式会社ビジュアルボイスは、2026年4月22日、ブロックチェーン技術とデジタル通貨を活用した「価値循環型コミュニティ(DAO)」の構築に向けた実証実験を開始すると発表しました。この取り組みは、俳優の別所哲也氏が代表を務めるビジュアルボイスが主催する国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」を舞台に行われます。クリエイター同士が互いの作品を評価し合う仕組みを通じて、従来の制作・消費の関係を超えた新しい共創モデルの有用性を検証する狙いがあります。
クリエイター間の相互評価によるDCPアワードの新設
今回の実証実験では、2026年5月に開催される「SSFF & ASIA 2026」において、新たに「DCPアワード」が設置されます。このアワードの最大の特徴は、過去に同映画祭への応募歴がある日本のクリエイター自身が、互いの作品を鑑賞・投票して受賞者を決定する点にあります。
実証実験の具体的なプロセスとして、2026年4月23日からDAO(分散型自律組織:中央の管理者が存在せず、参加者の合意形成によって運営される組織形態)サービス上でのエントリーが開始され、5月7日から投票が行われます。5月25日のオープニングセレモニーで発表される優秀賞の受賞者には、賞金50万円が贈られるほか、副賞としてディーカレットDCP公認の「公式クリエイティブパートナー」に選出されます。選出されたクリエイターは、1年間にわたりDCJPY(銀行預金をブロックチェーン上でトークン化したデジタル通貨)に関連する映像コンテンツ制作を優先的に担うこととなります。
あわせて、Discord(コミュニティ形成のためのチャットツール)を活用したクリエイター間のつながりの創出や、作品へのフィードバックを可視化する試みも実施され、コミュニティ内での貢献をリワード(報酬)として還元する仕組みの検証が行われます。
デジタル通貨DCJPYを活用した経済圏の拡張
本プロジェクトは、単なる映画祭の企画にとどまらず、デジタル通貨DCJPYを基盤とした広範なエコシステムの構築を視野に入れています。ディーカレットDCPとビジュアルボイスは、2024年にも「DAOファントークンサービス」の提供に向けた協業を発表しており、今回の実証実験はその構想を具体化させるステップとなります。
将来的には、DCJPYを活用することで、作品制作のための資金調達や、ロイヤリティの還元、投げ銭、クラウドファンディングといった機能の実装が計画されています。また、作品制作におけるチームアップやリソースの相互補完、二次創作を通じた経済圏の拡張など、ファンとクリエイターが創作過程を共有しながら価値を高めていく仕組みを目指しています。
両社は、2027年に向けてコミュニティサービスとDCJPY活用の実証をさらに進める計画であり、映画祭の運営やデータアセットマネジメントサービス「LIFE LOG BOX」を軸に、Web3技術を用いたクリエイター支援の枠組みを強化していく方針です。
ポイント
- デジタル通貨DCJPYを活用し、クリエイターの貢献を可視化・還元するDAO構築の実証実験が開始されました。
- SSFF & ASIA 2026において、クリエイター同士の投票で受賞者を決める「DCPアワード」が新設されます。
- 受賞者には賞金に加え、DCJPY関連の映像制作を優先的に受託できるパートナー権利が与えられます。
- 従来の制作側と消費側という関係を再定義し、共創による「価値循環型コミュニティ」の実現を目指しています。
- 将来的にはDCJPYを通じた資金調達やロイヤリティ還元、二次創作経済圏への展開が構想されています。