世界的な金融市場インフラプロバイダーであるSIXグループが、Chainlink(チェーンリンク)の技術を活用し、スイスおよびスペインの株式データをブロックチェーン上で提供開始しました。この取り組みにより、時価総額2兆ユーロを超える規模の株式市場データがオンチェーン環境で利用可能になります。伝統的な金融(TradFi)のデータがWeb3エコシステムに統合されることで、実資産(RWA)に関連する新たな金融サービスの創出が期待されています。
2兆ユーロ規模の株式データがオンチェーン化
SIXグループは、スイス証券取引所(SIX Swiss Exchange)およびスペイン証券取引所(BME)を運営する金融インフラ企業です。同グループは、Chainlinkの機関投資家向けデータ配信サービスである「DataLink」を通じて、自社が管理する株式データをオンチェーンで公開しました。
今回の連携により、時価総額の合計が2兆ユーロ(約330兆円)を超えるスイスおよびスペインの主要な株式データが、ブロックチェーン上で直接利用できるようになります。これらのデータは、75以上のブロックチェーンネットワーク上に構築された約2,600のアプリケーションから、スマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動実行する仕組み)を通じてプログラム的にアクセス可能です。
期待されるユースケースと業界への影響
信頼性の高いリアルタイムの市場データがオンチェーンで提供されることにより、以下のような新しい金融サービスの開発や普及が進む可能性があります。
- トークン化された指数(インデックス)や投資商品
- 仕組み債などのデジタル金融商品
- 規制に準拠したDeFi(分散型金融)アプリケーション
- 予測市場や新しい取引プリミティブ(基本機能)
伝統的な証券取引所のデータがオンチェーン化されることは、Web3業界における実資産(RWA)のトークン化を促進し、既存の金融システムとブロックチェーン技術の融合を一段と加速させる重要なステップになると見られています。
LINK価格は12ドルの節目を意識
こうしたファンダメンタルズの進展とともに、ChainlinkのネイティブトークンであるLINKの価格動向にも注目が集まっています。
現在、LINKの価格チャートは「対称三角形(シンメトリカル・トライアングル)」と呼ばれる、価格の振幅が次第に小さくなる保ち合いのパターンを形成しています。テクニカル分析の観点からは、このパターンを経て価格が上方向に抜けた場合、12ドル付近の節目を突破する可能性があると見られています。
ポイント
- SIXグループがスイスおよびスペインの株式データをChainlink経由でオンチェーンに提供
- 対象となる株式の時価総額は合計2兆ユーロ規模に及び、広範なデータ活用が可能に
- 75以上のブロックチェーン上のアプリが、信頼性の高い市場データに直接アクセス可能
- トークン化指数や規制準拠DeFiなど、実資産(RWA)分野の発展に寄与する期待
- LINK価格はチャート上で収束を見せており、12ドルの突破を伺う展開が注目される