ロシア、対外貿易における暗号資産決済を2026年7月1日に合法化へ

ロシアの下院(国家院)は2026年4月22日、デジタル通貨の取り扱いを定めた法案の第1読会を通過させました。この法案により、ロシアは2026年7月1日から対外貿易におけるビットコインやステーブルコインを用いた決済を合法化する方針です。欧米諸国による銀行制裁を回避し、国際的な決済手段を確保するための重要な転換点になると見られています。

対外貿易での制裁回避と決済の維持

ロシア、対外貿易における暗号資産決済を2026年7月1日に合法化へ

ロシア政府は、国外の取引先との決済手段として、ビットコイン(BTC)やステーブルコイン(法定通貨と価値が連動するように設計された暗号資産)の利用を正式に認める体制を整えています。今回の法制化の主な目的は、欧米による経済制裁の影響で困難となっている国際送金を、従来の銀行システムを介さないブロックチェーン技術によって継続させることにあります。これにより、ロシア企業は制裁の影響を最小限に抑えながら、対外貿易を維持する手段を得ることになります。

国内利用の制限と中央銀行による規制

対外貿易での利用が解禁される一方で、ロシア国内における商品やサービスの支払い手段として暗号資産を使用することは引き続き禁止されます。国内での法定通貨はルーブルのみとされ、暗号資産は法的に「財産」として分類されることになります。

また、ロシア中央銀行が主要な規制当局として、市場参加者のライセンス発行や監督を担います。暗号資産の交換業者や仲介業者には厳格なライセンス取得が義務付けられるほか、一般の個人投資家(非適格投資家)に対しては、年間購入額を30万ルーブル(約4,000ドル)までに制限し、事前に知識テストの合格を求めるなど、投資家保護のための枠組みも導入される予定です。

ポイント

  • 2026年7月1日より、対外貿易における暗号資産決済が合法化される見通しです。
  • 主な目的は、欧米の銀行制裁を回避し、国際的な貿易決済を継続することにあります。
  • ビットコインやステーブルコインが決済手段として認められますが、国内での利用は禁止されます。
  • ロシア中央銀行が監督を行い、交換業者へのライセンス制や個人への投資制限が導入されます。
  • 暗号資産を「財産」として定義することで、法的な保護や透明性の向上を図る狙いがあります。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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