Coinbaseが初の英ポンド裏付けステーブルコイン「tGBP」を上場、英国市場への展開を加速

米仮想通貨取引所大手のCoinbase(コインベース)は、英ポンド(GBP)に裏付けられたステーブルコイン「tGBP」の上場を発表しました。これは同プラットフォームにおいて初めての英ポンド建てステーブルコインとなります。世界全体のステーブルコイン時価総額が3,000億ドルを突破する中、英国市場におけるサービス拡充を強力に推進する動きとして注目されています。

英ポンド建ステーブルコイン「tGBP」の上場と発行元の背景

Coinbaseが初の英ポンド裏付けステーブルコイン「tGBP」を上場、英国市場への展開を加速

Coinbaseは2026年4月22日より、英ポンドと1対1で連動するように設計されたステーブルコイン「tGBP」の取り扱いを開始しました。tGBPの発行元は、英国の金融行動監視機構(FCA)に登録されているBCP Technologies社とされています。

同社はFCAのレギュラトリー・サンドボックス(革新的な技術やビジネスモデルを現行法の制限を一時的に緩和して実証実験できる制度)に参加した実績があり、規制準拠を重視した運営を行っているとされています。tGBPは、銀行口座に分離保管された現金および短期の英国政府証券によって裏付けられており、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーン上のERC-20規格などで発行されています。

英国市場における利便性の向上と戦略的意義

今回のtGBP上場は、英国のユーザーにとってデジタル資産へのアクセスを簡素化する重要な一歩となります。これまで英国のユーザーがステーブルコインを利用する際は、米ドル(USD)建てのトークンを経由することが一般的であり、為替変動のリスクや換算の手間が発生していました。

英ポンド建てのtGBPを直接利用できることで、ユーザーは為替リスクを回避しながらオンチェーンでの決済やDeFi(分散型金融)への参加が可能になります。Coinbaseは英国を米国以外で極めて重要な市場と位置付けており、今回のリスティングは、地域通貨に特化したステーブルコインをサポートするという同社の国際拡大戦略の一環と見られます。

ステーブルコイン市場の拡大と英国の規制動向

ステーブルコイン市場全体の時価総額は3,000億ドル(約46兆円)を超え、過去5年間で急速に成長しています。この背景には、ステーブルコインが単なる取引の仲介役から、決済や資産運用のインフラへと役割を広げていることが挙げられます。

英国政府およびFCAは、仮想通貨に関する包括的な規制枠組みの整備を進めています。Coinbaseは2025年にFCAの暗号資産サービスプロバイダー登録を完了しており、規制環境が整いつつある英国において、貯蓄口座やDEX(分散型取引所)サービス、暗号資産担保ローンなどの提供を相次いで開始しています。tGBPの導入により、英国におけるオンチェーン経済の基盤がさらに強化される可能性があります。

ポイント

  • Coinbaseがプラットフォーム初となる英ポンド裏付けのステーブルコイン「tGBP」を上場しました。
  • 発行元のBCP Technologies社は英国FCAに登録されており、規制当局との連携のもとで運営されているとされています。
  • ユーザーは米ドル建てステーブルコインを経由せずに英ポンドで直接取引が可能になり、為替リスクの低減に寄与する可能性があります。
  • 世界のステーブルコイン市場が3,000億ドル規模に達する中、Coinbaseは英国を最重要市場の一つとして展開を加速させています。
  • 英国で進む暗号資産の規制整備に合わせ、法定通貨とデジタル資産を繋ぐ実用的なインフラとしての役割が期待されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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