JCBA、暗号資産ステーキングの運営指針を公表 業界の透明性向上へ

日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)は2026年5月7日、国内の暗号資産ステーキング事業者を対象とした「暗号資産ステーキングビジネスに関するベストプラクティス」を正式に公表しました。本指針は、国内外で拡大するステーキング市場において、安全性、透明性、利用者保護を強化することを目的としています。事業者ごとに異なっていた実務対応の基準を明確化することで、健全な市場環境の整備が進むことが期待されます。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

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運営指針の策定背景と位置付け

今回策定された指針は、事業者が実務上の判断を下す際の参考や、業務改善の目安として位置付けられています。法的拘束力を持つ規制ではありませんが、これまで事業者ごとに差があったリスク管理や情報開示のあり方を整理する役割を担います。

具体的には、ステーキングサービスの類型化、運用要件、緊急時の対応、コンプライアンス、外部監査、さらには税務や会計といった幅広い項目について実務上の要点がまとめられています。JCBAは2026年4月15日のステーキング部会において本指針案の説明と意見交換を行っており、今回の公表に至りました。

利用者保護に向けた具体的な開示項目と対象範囲

本指針では、利用者に対する説明責任として、報酬の実績だけでなくリスクに関する具体的な情報開示を求めています。特に、ノードの停止や不正動作によって資産の一部が没収される「スラッシング(PoS型ブロックチェーンにおいてバリデーターがルールに反した際などに課されるペナルティ)」の発生有無を明記することが重要とされています。

また、運用手数料を差し引く前後の数値や、資産を引き出せるようになるまでの期間(ロックアップ期間)などを分かりやすく示すことも求められています。なお、今回の指針の対象は主にPoS(プルーフ・オブ・ステーク:保有量等に応じてブロック承認の権利が得られる仕組み)型ブロックチェーンに基づくステーキングに限定されています。DeFi(分散型金融)におけるステーキングや、リキッドステーキングなどは今後の検討課題とされています。

ポイント

・JCBAがステーキング事業の安全性と透明性を高めるための運営指針を公表しました。

・事業者間で異なっていたリスク管理や情報開示の基準を整理し、実務上の判断目安を提示しています。

・スラッシングのリスクや手数料の詳細、資産の引き出し期間など、利用者への具体的な説明を重視しています。

・今回の指針は主にPoS型のステーキングを対象としており、DeFiやリキッドステーキングは今後の検討対象となります。

・市場環境や技術の進展に合わせ、今後も必要に応じた指針のアップデートが行われる予定です。

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