モルガン・スタンレーのビットコイン現物ETF、上場1カ月で約1億9400万ドルの純流入を記録

米大手金融機関モルガン・スタンレーが提供するビットコイン現物ETF(上場投資信託)「Morgan Stanley Bitcoin Trust(MSBT)」が、上場から1カ月で堅調な資金流入を記録しています。SoSoValueのデータによると、2026年4月8日の上場以来、累計の純流入額(流入額から流出額を差し引いた正味の増加分)は約1億9360万ドル(約300億円)に達しました。米国の大手銀行として初の参入となる同社の動向は、ビットコイン現物ETF市場の競争環境に新たな影響を与えています。

上場1カ月で一度も純流出を記録せず

モルガン・スタンレーのビットコイン現物ETF、上場1カ月で約1億9400万ドルの純流入を記録

MSBTは、取引開始から最初の1カ月間、日次ベースで一度も純流出を記録しなかった点が特徴です。上場後の最初の2週間は、1日あたり1000万ドル台後半の流入が見られました。その後、流入ペースは数百万ドルから1000万ドル規模へと落ち着きを見せたものの、安定した資金流入が継続しています。

また、Farside Investorsのデータによれば、MSBTは上場からわずか6営業日で累計純流入額が1億300万ドルを突破しました。これは、2024年1月から先行して取引されている「WisdomTree Bitcoin Fund(WBTC)」の累計純流入額(8600万ドル)を短期間で上回るペースとなっており、投資家からの関心の高さが伺えます。

業界最低水準の手数料設定による市場への影響

MSBTの成長を支える要因の一つとして、手数料の低さが挙げられます。MSBTの管理手数料は年率0.14%に設定されており、これは現在米国で流通しているビットコイン現物ETFの中で最も低い水準とされています。

先行する主要なETFと比較すると、ブラックロックのIBIT(0.25%)、アーク・インベストのARKB(0.21%)、ビットワイズのBITB(0.20%)、グレイスケールのBTC(0.15%)をいずれも下回っています。モルガン・スタンレーは、米国銀行として初めてビットコイン現物ETF市場に参入するにあたり、競合他社よりも低い手数料を提示することで、既存のシェアを確保する戦略をとっていると見られます。

ポイント

  • 上場から1カ月で約1億9360万ドルの純流入を記録し、一度も純流出が発生していない安定した運用状況にあります。
  • 上場わずか6営業日でWisdomTreeの累計流入額を上回るなど、後発ながら急速に資金を集めています。
  • 管理手数料が年率0.14%と米国市場で最も低く設定されており、コスト面での競争力が高い点が注目されます。
  • 米国銀行として初のビットコイン現物ETF参入であり、大手金融機関による市場シェア拡大の可能性を示唆しています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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