米国証券取引委員会(SEC)の委員であり、暗号資産業界で「クリプト・マム」の愛称で広く知られるヘスター・パース氏が、2026年11月にバージニア州のリージェント大学ロースクールの准教授に就任することが明らかになりました。パース氏はSECにおいて最も一貫して暗号資産に対して好意的な姿勢を示してきた委員であり、今回の退任は同氏による「クリプト・マム」時代の終わりを意味します。この人事により、今後の米国における暗号資産規制の方向性に変化が生じる可能性があり、市場や投資家の注目を集めています。
リージェント大学での役割と退任の背景
リージェント大学が2026年5月19日に発表したプレスリリースなどによると、パース氏は同大学ロースクールにおいて准教授として、証券規制、金融市場、デジタル資産、公共政策などの講義を担当する予定とされています。
パース氏は2018年1月にSECの委員に就任しました。彼女の2期目の任期は2025年6月に満了していましたが、その後も暫定的に委員の職に留まっていました。パース氏は2025年3月の時点で、再任を求めない意向を公に示唆しており、今回の11月の教職就任は、彼女のSEC退任に向けた計画に沿ったものと見られます。
業界への影響と規制スタンスの変化
パース氏はSECにおいて、暗号資産業界に対する過度な法的執行を批判し、明確な規制基準の策定を提唱し続けたことで、業界内から「クリプト・マム」として支持されてきました。また、彼女はSECの暗号資産作業部会のトップも務めていました。
彼女の退任に伴い、米国におけるデジタル資産規制の今後のアプローチがどのように変化するかが、市場や投資家にとっての大きな関心事となっています。特に、規制の明確化やイノベーションへの配慮を求めてきた彼女の存在が失われることで、今後のSECの規制スタンスに影響を与える可能性があると見られています。
ポイント
- SECで最も一貫して暗号資産を支持してきたヘスター・パース委員が、2026年11月に退任する予定であることが明らかになりました。
- 退任後はバージニア州のリージェント大学ロースクールにて准教授に就任し、デジタル資産や証券規制などの講義を担当する予定とされています。
- 「クリプト・マム」として知られるパース氏の退任は、SEC内の親暗号資産派の主要な声を失うことを意味し、今後の米国の規制方針に影響を与える可能性がある点で注目されます。
- 彼女の任期は2025年6月に満了しており、2025年3月には再任を求めない意向を示唆していました。