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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

米CFTCがトークン化資産とブロックチェーン記録のFAQを更新。既存の権限で規則整備を継続する方針

アメリカ商品先物取引委員会(CFTC)は2026年9月24日、暗号資産とブロックチェーン技術の利用に関する登録業者向けのFAQ(よくある質問)を更新しました。この更新により、先物取次業者や清算機関によるトークン化資産を用いた顧客資金の運用や、ブロックチェーン上の記録による保存義務の充足が公式に明記されました。米上院で包括的な法案が否決された直後に示された措置であり、規制当局が既存の権限を用いて実務上の明確性を確保しようとする動きとして注目されます。

監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

トークン化資産の運用承認とブロックチェーンによる記録保存

CFTCは3月20日に公表していた登録業者向けのFAQについて、4項目を新設し、1項目を改訂しました。新設された項目では、先物取次業者(FCM)や清算機関(DCO)が、従来型の資産と同等の法的および経済的権利を保有者に与えることを条件として、すでに認められている投資対象のトークン化版で顧客資金を運用できると明記されています。

また、事業者の記録保存義務をブロックチェーン上の記録によって満たすことも認められ、オフチェーンでの控えを作成することは必須とされなくなりました。ただしパブリックチェーンを利用する場合については、ネットワークの障害発生時でも当局へ記録を提出できる体制を整備することが求められています。

CLARITY法案の否決と既存権限によるルール整備

今回の更新は、米上院が9月15日に暗号資産市場構造法案であるCLARITY法案の審議入りに向けた手続き投票を49対50で否決した直後に行われました。マイケル・セリグ委員長は否決翌日の16日に既存の権限でルールを整備すると表明しており、今回のFAQ更新についても業界に規制の明確性をもたらす取り組みに沿ったものであると述べています。

なお、FAQの脚注によると、今回の改訂は6月に実施された情報提供要請で業界側から寄せられた論点に対応したものです。証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス委員長も7月に法案が頓挫した場合は独自にルールを策定すると述べており、議会での法制化が停滞する中でも規制当局が主導して実務環境の整備を進めている状況がうかがえます。

ポイント

  • 先物取次業者や清算機関が、従来の資産と同等の法的・経済的権利を持つトークン化資産で顧客資金を運用できると明記された点で注目されます。
  • ブロックチェーン上の記録で保存義務を満たすことが容認され、パブリックチェーン障害時の提出体制を前提にオフチェーンの控えが不要となりました。
  • 米上院で暗号資産市場構造法案(CLARITY法案)が否決された直後、CFTCが既存の権限を活用して規制の明確化を前進させた事例として重要です。
  • 今回のFAQ更新は、CFTCが6月に実施した情報提供要請で業界から挙げられた論点に応えた内容とされています。

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