金融庁と欧州連合(EU)の欧州委員会は、東京で開催された日EU合同金融規制フォーラム第7回会合の共同声明を公表しました。声明では、暗号資産やステーブルコインに加えて、フォーラムとして初めて「トークン化」の進展について意見交換が行われたことが明記されました。双方はブロックチェーン技術と既存金融インフラを組み合わせた決済の高度化や規制整備を進めており、今後も二国間や国際的な枠組みで協調を深める方針です。
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共同声明における「トークン化」の初明記と議論の焦点
金融庁と欧州委員会は、11月4日と5日に東京で開催した日EU合同金融規制フォーラム第7回会合を受け、11月6日に共同声明を公表しました。声明には、参加者が暗号資産、ステーブルコイン、およびトークン化の進展について意見を交わしたことが記されており、「トークン化」の文言が同フォーラムの共同声明に盛り込まれたのは今回が初めてとなります。
会合において、金融庁はデジタル金融の動向や金融機関による安全なAI活用の後押しに向けた取り組みを説明しました。一方の欧州委員会は、包括的な暗号資産市場規制(MiCA)の実施状況や、同規制の見直しに向けた意見募集の主な論点について報告を行っています。
日欧で進むトークン化資産と決済インフラの整備
トークン化とは、債券などの資産に関する権利をブロックチェーンをはじめとする分散型台帳上で扱えるようにする仕組みを指します。こうしたトークン化資産の取引を拡大させるためには、売買代金を安全に決済するインフラの構築が不可欠となります。
欧州では、欧州中央銀行(ECB)とユーロ圏の各国中央銀行が9月21日に、金融機関などがトークン化された資産の取引を中央銀行マネーで決済できる仕組み「Pontes(ポンテス)」を稼働させました。日本国内においても、金融庁が9月に公表した金融行政方針の中で、ブロックチェーンと既存の金融インフラを組み合わせて資金や証券の決済を高度化する方針を示しており、日欧の双方がトークン化資産の円滑な決済環境の整備に取り組んでいます。
国際連携の継続と2027年の次回会合
日EU双方は、二国間での対話にとどまらず、G7やG20といった国際的な枠組みにおいても金融規制や監督に関する協力を継続する必要性を確認しました。次回の合同金融規制フォーラム会合は、2027年にブリュッセルで開催される予定となっています。
ポイント
- 日EU合同金融規制フォーラムの共同声明に、資産のデジタル管理に関わる「トークン化」が初めて明記された点で注目されます。
- 欧州委員会がMiCAの運用状況や見直し論点を共有したのに対し、日本側はデジタル金融の動向や金融機関のAI活用支援策を提示しました。
- 欧州の「Pontes」稼働や日本の金融行政方針に見られるように、双方がブロックチェーンを活用した決済高度化を具体的に進めている文脈が反映されています。
- 日欧はG7やG20などの多国間枠組みでも規制・監督の協力を継続することを確認しており、次回会合は2027年にブリュッセルで開かれる計画です。