「NFTを使った副業にはどのようなものがあるのか」「NFTで儲けられる可能性はあるのか」など気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回Pacific Metaマガジンでは、NFTを使った副業について説明をおこないます。
この記事の内容は以下の通りです。
- NFTの副業は稼げるのか
- NFT副業のメリット・デメリット
- NFT副業の始め方・稼ぎ方
- 税金や確定申告についての注意
- 副業禁止の会社でNFT取引をするのはNG?
リスクのある方法も紹介しているので、NFT取引を行う際は自己判断でお願いいたします。
NFTの副業は稼げるのか
有名人やプロの出したNFTが超高額になる事例が目立ちますが、普通の人であっても運が良ければ大きく稼げる可能性はあります。
実際におこなわれた高額取引などを見ていきましょう。
NFTで行われた高額取引
NFTの取引では100万円単位の金額が付くことも珍しくありません。
ここでは高額取引の事例を2つ紹介します。
SNSのツイート
Twitter社CEOの初ツイートをNFT化したものが3億円超で取引されたという事例があり、NFT業界に大きな可能性を感じさせる出来事となりました。
参考記事
TwitterのドーシーCEOの初ツイートNFT、3億円超で落札 全額寄付 – ITmedia NEWS
小学生の自由研究で始めたNFTアート
続いては、小学3年生の夏休みに製作したNFTアートが高額取引され、一般の人にも可能性があることを広く知らしめた出来事です。
参考記事
小学生NFTアーティストZombie Zoo Keeper 2600万円で売りに出されてるって本当? |草野 絵美|note
高額取引となったのは二次流通(いわゆる転売)ですが、売上の一部は作者に還元されるため、大きな利益を得られたことは間違いありません。
NFT副業のメリット・デメリット
上で紹介したように高額取引されることがあるNFTですが、代表的なメリットとデメリットをまとめてみました。
メリット
まずはNFT取引を副業にするメリットから3つ紹介します。
簡単に始めることができる
NFTやそれを支えるブロックチェーンの仕組みは難しいですが、デジタルデータをNFTへ変換すること自体は知識不要で簡単です。
スマホ1つで取引することも可能なので、誰でも手軽に開始することができます。
仕組みについて気になるという方は、参考として本を読んでみても良いでしょう。
購入したNFTに大きな価値がつく可能性がある
上でも紹介した通り、大きな金額を付けることもあるのがNFTの大きな魅力です。
有名人やプロでなくても可能性があるというのが、より面白いところと言えるでしょう。
2次流通でも手数料がNFTの製作者に入る
NFTは一度売れても権利が残り続けるため、製作者にとってありがたい仕組みです。
製作者に入る利益は取引金額の数%ですが、ほったらかしでもお金が入ってくるのは大きなメリットでしょう。
デメリット
続けて、NFT取引をするデメリットも3つ紹介します。
購入・出品の手数料が高い
NFTはマーケットプレイスというサイトで売買するのが一般的ですが、売買をする過程ではサイトに対する手数料が発生します。
売る際は出品と販売のタイミングで一定割合の手数料がかかるので、売上=利益とならないことに注意しましょう。
また、多くの場合ガス代と呼ばれるネットワーク手数料が別途発生するので、NFTが売れないと赤字になってしまいます。
詐欺がある
実績のあるマーケットプレイスを使っている分には安全性が高いNFT取引。
とはいえ、怪しい勧誘もよく見られるので、人から誘われた際は注意が必要です。
数十万円もするセミナーだったり、「絶対に儲かる」といった誘い文句が含まれていたりする場合は、ほぼ間違いなく詐欺でしょう。
利益が多いと税金がかかる
NFT取引で利益を得た場合、他の副業と同様に納税の対象となり確定申告が必要です。
規模を広げると利益をコントロールしにくくなるので、確定申告を回避したい場合は注意しましょう。
NFT副業の始め方
この見出しでは、NFT取引を始める方のために購入と売却のやり方を紹介します。
購入の流れ
まずは購入の流れから説明します。
流れには含めていませんが、使える予算は最初に決めておきましょう。
①仮想通貨取引所で口座を開設する
NFTのマーケットプレイスでは、決済をする際に仮想通貨を使うのが一般的です。
クレジットカードによって日本円で支払えるところもありますが、選択肢はかなり狭まるので取引口座の準備しておいた方が良いでしょう。
まずは国内で1箇所登録しておけば十分です。
②ウォレットを作成
ウォレットは、仮想通貨の取引所とセットで導入する必要があります。
MetaMask(メタマスク)がかなりメジャーなので、入れておけば安心でしょう。
仮想通貨を購入した後、ウォレットに送金することで支払いに使えるようになります。
③仮想通貨を購入する
ここまできたら仮想通貨を購入します。
先に予算を決めてしまうか、あるいは欲しいNFTを先に探しておいて必要な分だけ買いましょう。
仮想通貨の値動きで利益を出せる可能性もあるので相場は要チェックです。
購入する仮想通貨はイーサリアムが基本となります。
④NFTマーケットプレイスにログインして購入
NFTはマーケットプレイスと呼ばれるところで取引されているので、登録後にログインしてから購入します。
扱うNFTのジャンルや手数料の値段などはマーケットプレイスごとに違ってくるので、ユーザーの評判も比較しながら決めましょう。
最近では日本語のサイトもかなり増えてきました。
売却の流れ
続けてNFTを売却する場合の流れについても説明します。
また、NFTの売却をする際にも仮想通貨の準備が必要となることが多いので、「購入の流れ」で紹介した1~3の手順も確認しておきましょう。
なぜ仮想通貨が必要かと言うと、ガス代の支払いを仮想通貨でおこなうからです。
①デジタルアートを制作する(転売の場合は②から)
NFT用に特殊な加工をするわけではないので、作り方は普通のデジタルデータと違いがありません。
ただ、売れ筋などの傾向はあるので、最近のトレンドをチェックして作るものを考えましょう。
自分で作らず購入したものを売却する場合は、この手順は飛ばしてください。
②販売条件の設定
設定内容は登録するマーケットプレイスによりますが、販売条件の設定をおこないます。
一番大事なのは値段の設定です。
そのマーケットにある他の商品も見ながら、相場とかけ離れた金額にならないように設定しましょう。
オークション形式にすることも可能なので、慣れてきたら色々試したいところです。
③作品をアップロード
設定が終われば作品のアップロード(出品)です。
基本的にはNFT化もアップロードのタイミングでおこなわれます。
また、出品時には手数料がかかるケースもあるので注意しましょう。
ここまで終われば、ひとまずは売れるのを待つ形となります。
NFTの副業の稼ぎ方
続いては、ジャンルごとにNFTにおける稼ぎ方の例を5つ紹介します。
ゲーム
ゲームは、楽しく稼ぎたいという方におすすめのジャンルです。
ゲーム内のアイテム、装備、アバターなどがNFT化されており、ゲームプレイで手に入れたものを売却することで稼げる仕組みとなっています。
無料で始められるタイトルもあり、リスクは小さめです。
写真
スマホを使えば製作費用ほぼ0円でも利益が出せるので、写真は初心者でも入りやすいジャンルです。
インドネシアの学生が、何の変哲もない自撮り写真を5年間撮り続けて1億円を超えるような売上を出した事例もあり、大きな利益をあげられる可能性もあります。
個人情報はうかつに出さないよう注意しましょう。
アート
ものづくりが好きな方ならデジタルアートに挑戦するのもおすすめです。
儲かる/儲からないは絵の上手さだけで決まらないので、一般の方にも十分チャンスはあります。
また、ココナラなどで外注した作品をNFT化している方も多く見られます。
音楽
素人が作るのはやや難しい音楽分野ですが、NFTのジャンルとしては割とメジャーになりつつあります。
日本国内では音楽プロデューサーの小室哲哉さんがオークション形式で曲を出品して話題になりました。
少しでも心得のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
転売
自分で製作せずに売買の差額で稼ぐ人も大勢います。
NFT分野は取引量が伸び続けているので、今のうちに買っておいて数年置いておくだけでも、値段が上がる期待が持てそうです。
また、仮想通貨のNFT関連銘柄で稼ぐ方法もあります。
その場合は、時価総額のランキングなどをチェックしながら売買するのがおすすめです。
初期投資が必要になるので、リスクも比較的大きいジャンルです。
NFTの副業で稼ぐコツ
この見出しでは、NFTを売る場合におすすめの行動について3つ紹介します。
価格を抑える
商品に目立った個性が無い場合、残念ながら少しでも高いものは売れないことがほとんどです。
単価はギリギリまで低く抑えて、収支がトントンでも良いぐらいの値段設定にすることが求められます。
転売でも数%の収益が入るので、実績を重ねるまではそちらに期待するという考え方でも良いでしょう。
マーケティングを行う
自分の商品を売る場合は、マーケティング活動をすることが重要です。
ブログやnote、ユーチューバーとして情報発信するなど、宣伝できる媒体を持っておくと有利に活動を進められるでしょう。
SNSを活用する
NFTのコミュニティはいたるところにあるので、TwitterなどのSNSツールを活用することも効果的です。
口コミなどが広まれば売上にも影響しますし、上で紹介したようなブログや動画等の媒体に誘導することもできます。
NFTの副業でどのくらいの税金がかかるのか
フリーランスとは違い、副業では本業の年収によっても税金が変わってきます。
まず利益が年間20万円未満であれば確定申告が免除され、所得税はかかりません(住民税は別でかかります)。
副業におけるNFTでの利益は雑所得に分類され、例えば本業の年収が500万円、副業となるNFTの収入が50万円の場合、税金は合計10万円程度増える計算になります。
経費を計上したり、ふるさと納税を併用したりすることで節税に繋げることもできるので、売上が大きくなりそうな場合は制度を詳しくチェックしておきましょう。
参考記事
税金・社会保険料・手取り計算シミュレーション (mmea.biz)
NFTは会社員の副業に該当するのか
副業禁止となっている会社は依然として多くあるため、規則違反とならないよう十分に注意しましょう。
ただ、定義としてNFTに関する規則が明記されているような会社は少ないと思われるので判断は難しいところです。
規則で定められている場合はそちらを優先するのが大前提ですが、株や仮想通貨の取引などの「投資」であれば副業になることは無いという考え方が一般的となっています。
ただし、自分でNFTを製作して売却した場合などは問題になる可能性が高いので注意が必要です。
ちなみに、公務員の場合も投資は問題無いですが、NFTの売買を繰り返すだけであっても現状グレーゾーンと言えるので、ルールの抜け道を探すようなリスクは負わない方が賢明でしょう。
NFTの副業のまとめ
今回Pacific Metaマガジンでは、NFTを使った副業について以下の内容をご紹介しました。
この記事のポイントを改めて整理しましょう。
- 一般の人が製作した作品が超高額で取引される事例もあり、NFTは大きく稼げる可能性もある
- そのほか、NFTは簡単に始められて二次流通の利益が入るといったメリットもある
- 一方で、出品や購入、売却時には手数料がかかるといった難しさもある
- また、利益が多くなると確定申告で税金を払う必要が出てくるので注意が必要
- NFTの取引を始めるためには、仮想通貨取引所やウォレットの準備をしたうえでマーケットプレイスへの登録が必要
- NFTで稼ぐジャンルとしてはゲーム・写真・アート・音楽・転売といったやり方がある
- 効率良く稼ぐためには価格設定を見直した上でSNSなどを活用したマーケティングが重要となる
- 副業禁止の会社では十分に社内規定を確認してから活動すること
最初のうちは利益を上げるのが難しいと思いますが、20万円を超えそうな場合には確定申告についても確認しておきましょう。