ブロックチェーン分析企業のChainalysis(チェイナリシス)は2026年6月9日、韓国国家警察庁(KNPA)と暗号資産(仮想通貨)犯罪捜査における協力関係を強化するための覚書を締結したと発表しました。この合意は、特に北朝鮮が関連する暗号資産攻撃への対策強化を背景としており、韓国の法執行機関における捜査能力の向上を目的としています。KNPA職員は今後、Chainalysisが提供する専門的な研修や認定プログラムを通じて、暗号資産捜査のスキルを段階的に習得していく予定です。
北朝鮮関連ハッカー集団への対策と捜査能力の構築
覚書締結の主な背景には、北朝鮮と関連のあるハッカー集団による暗号資産攻撃への対策強化があります。これらのハッカー集団は、昨年だけで20億ドル(約3100億円、1ドル155円換算)超、過去5年間で55億ドル(約8525億円)相当の暗号資産を盗み出したとされています。
こうした脅威の最前線に立つ韓国国家警察庁(KNPA)は、今回の連携を通じて、暗号資産捜査に関する知識や技術の習得を目指します。具体的には、KNPA職員はChainalysis Academyが提供する研修コンテンツを利用できるようになります。さらに、暗号資産捜査に関する知識や技能を基礎レベルから専門家レベルまで段階的に習得できる認定プログラムである「Chainalysis Digital Asset Program(CDAP)」に参加できるようになります。
ソウル特別市警察庁での実績と長期的なコミットメント
チェイナリシスはこれまでにも韓国の法執行機関との実績を有しており、今回の覚書は同国における捜査能力構築に対する長期的なコミットメントをさらに強化するものです。
2025年9月には、ソウル特別市警察庁(SMPA)がチェイナリシスのブロックチェーンデータプラットフォームを活用し、約390億ウォン(約39億円、1ウォン0.1円換算)相当の暗号資産を盗み出した国際的なハッキング組織の摘発に成功しています。今回、国家警察庁との間で締結された新たな合意により、韓国全土における暗号資産関連犯罪の捜査能力がさらに向上する可能性があります。
ポイント
- ブロックチェーン分析企業Chainalysisが、韓国国家警察庁(KNPA)と暗号資産犯罪捜査の連携強化に関する覚書を締結しました。
- 背景には、昨年だけで20億ドル超、過去5年間で55億ドル相当の暗号資産を盗み出したとされる北朝鮮関連のハッカー集団への対策強化があります。
- KNPA職員は、Chainalysis Academyの研修コンテンツや、段階的な認定プログラムであるChainalysis Digital Asset Program(CDAP)を活用して捜査能力を高めることができます。
- 2025年9月には、ソウル特別市警察庁が同社のプラットフォームを活用して国際的なハッキング組織の摘発に成功しており、今回の取り組みは韓国全土の捜査能力のさらなる向上につながる可能性があります。